異常気象の全く不都合な真実

第5章の第1節で解説したとおり、COP21(パリ協定)では新たに1.5℃目標が掲げられたけれど、過大に評価しても、CO2の排出に因る気温上昇は1.5℃未満に止まるから、温暖化対策は全く必要が無い。
もちろん、IPCC学派は肯んじない。
既にCO2増加の影響が現れている、と騒ぎ立てている。
CO2の排出に因る温暖化が原因で異常気象が頻発している、と言うのだ。

14.1 豪雨の不都合な真実

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2013年9月8日の朝日新聞朝刊紙面より


2017年8月5日の朝日新聞朝刊紙面より

2014年8月の広島豪雨、2015年の関東・東北豪雨、2016年の台風10号に関して、社説でもこのように書き立てていた。


相次ぐ台風 経験超える想定が必要
台風10号が日本列島に接近している。上陸すれば1カ月で4個目で過去最多タイとなる。
今回の台風は南の海上からUターンするという、異例の進路をたどった。東北地方の太平洋側に上陸すれば1951年の統計開始以来初となる。
東日本大震災で海岸線がダメージを受けた所も多く、警戒が必要だ。
沿岸での高潮や暴風、河川の氾濫(はんらん)には十分に気をつけたい。自治体や交通機関は、必要な情報を迅速に提供してほしい。
廃炉作業が進む福島第一原発への影響も心配だ。2013年には汚染水タンクを囲む堰(せき)から台風などによる雨水があふれ、対応が後手に回った。見回りを強化するなど、東京電力は緊張感をもって臨んでほしい。
9号上陸の際は、東日本の広い範囲で避難勧告が出された。首都圏でも地盤がゆるみ、土砂災害の危険や河川が増水しやすい所がある。勧告が出ていなくても早めの避難を心がけたい。
今年の夏の天気は異例続きだった。大阪では8月の猛暑日が計23日と、1883年の統計開始以来の最多記録となった。台風は1号が7月3日に発生、統計開始の51年以降で2番目に遅かったが、8月に入ってたて続けに7個が発生。北海道には初めて三つも上陸した。
昨年は関東・東北豪雨で鬼怒川(茨城県)が決壊し、8千戸以上が被災。14年には広島の土砂災害で75人が亡くなった。
相次ぐ極端な気象は、地球温暖化との関係も指摘される。海水温の上昇が、より強い集中豪雨や台風をもたらすとの予測もある。経験値では推しはかれない現象が、常に起こり得る時代だと考える必要がある。

防災の観点から気をつけたいのは、自分がなじみのない場所では、災害に巻きこまれるリスクが高いということだ。
台風の「当たり年」だった04年には、10個目に上陸した台風23号の豪雨で、京都府舞鶴市で由良川が氾濫して観光バスが水没、乗客がバスの屋根で一夜を明かしたことがある。一方で、いち早く自宅に避難して無事だった地元住民もかなりいた。
不要な外出を控え、出先では無理をしないことが大切だ。
9月1日は「防災の日」だ。最近は台風の襲来後に巨大地震が発生するといった複合災害を想定した訓練をする自治体もある。孤立集落への対応、電気・ガスなどライフラインの代替手段確保など、準備しておけば起きた時に対応しやすくなる。
一人ひとりが自分の身は自分で守ることを心がけて、被害を最小限に食い止めたい。


(2016年8月30日の朝日新聞社説)

第12章の冒頭で採り上げた2013年9月28日の記事に見えるとおり、IPCC第5次報告書の「近未来の予測を担当した木本昌秀・東京大学大気海洋研究所教授」は「微動だにしていない」と言い張っていたけれど、「14年には広島の土砂災害で75人が亡くなった。相次ぐ極端な気象は、地球温暖化との関係も指摘される」は、これである。


8月は異常気象 温暖化も一因に
2014年9月3日 19時30分
先月は、西日本で記録的な大雨や日照不足となり、各地で猛烈な雨が観測されました。
気象庁の専門家で作る検討会は、「異常気象」だったとしたうえで、「広島の土砂災害を引き起こした局地的豪雨は地球温暖化も要因の1つになっており、今後、こうした現象はどこでも起きるおそれがあり、日頃から備えをしてほしい」と指摘しています。
気象庁によりますと、先月は台風や前線の影響で、雨の降りやすい状態が続き、西日本で1か月に降った雨量は平年の274%と、8月としては昭和21年に統計を取り始めてから最も多くなりました。また、日照時間も平年の48%と、これまで最も少なかった昭和55年を下回り、深刻な日照不足となりました。
これについて、気候の専門家などで作る気象庁の「異常気象分析検討会」は3日、会合を開いて要因を分析しました。
それによりますと、先月上旬は、偏西風が平年より北に位置していたため、台風の速度が遅く、長い間、雨が降り続いたということです。
その後は偏西風が日本の西側で南に、日本の東側で北に蛇行したたため、前線が本州付近に停滞しやすい状態が続いたということです。さらに日本の南の海上では、雨雲の発達が活発でなくなったため、太平洋高気圧の西への張り出しが弱まり、高気圧の縁を回って暖かく湿った空気が、日本に流れ込みやすい状態が続き、西日本で記録的な大雨や日照不足になったとしています。
一方、広島市の土砂災害を引き起こした局地的な豪雨など、先月、各地で猛烈な雨が観測されたことについて、検討会は、地球温暖化による気温の上昇で、日本付近の大気に含まれる水蒸気の量が増加していることも要因の1つだとする見解をまとめました。
検討会の会長を務める東京大学の木本昌秀教授
は記者会見で、「複数の条件が重なって西日本では極端な天候となり、異常気象だったといえる」と述べました。
そのうえで、「地球温暖化も短時間に猛烈な雨を降らせる要因の1つになっており、今後、こうした現象はどこでも起きるおそれがあり、日頃から備えをしてほしい」と指摘しました。


(NHK)

しかし、「地球温暖化による気温の上昇で、日本付近の大気に含まれる水蒸気の量が増加していることも要因の1つ」なら、近隣でも豪雨になっていたはずだが、そうではなかった。


広島市北部、未明に100ミリ超える雨 陸自に派遣要請
2014年8月20日8時13分
広島市北部で20日未明、1時間に100ミリを超える猛烈な雨を記録し、広島地方気象台は「数年に一度」とされる記録的短時間大雨情報を出した。この雨の影響で住宅に土砂が流れ込み、広島市消防局によると、少なくとも10人が生き埋めになっているとの情報が入っており、救助活動が続いてる。
広島県危機管理監によると、20日午前4時までの1時間に、広島市安佐北区三入東で121ミリ、同区可部町上原で115ミリ、同区役所で102ミリの雨を観測した。
大雨の影響で、広島市安佐北区、安佐南区、佐伯区と安芸高田市八千代町で計約5300戸が停電となった。湯崎英彦・広島県知事は20日午前6時半、松井一実・広島市長の要請を受けて、陸上自衛隊に災害派遣を要請した。
気象庁によると、日本海付近に停滞する前線に南からの湿った空気が流れ込んで大気の状態が不安定になったため、局地的に大雨が降ったという。同時刻に近接する観測点で数ミリしか降っていないところもあり、気象庁は「不安定な状況下ではいつどこに雨雲が発生してもおかしくなく、短時間に極めて狭い範囲に雨が集中した」とみている。


(朝日新聞デジタル)

「温暖化に伴う気温の上昇で、大気が抱えていられる水蒸気量(飽和水蒸気量)は増え」る以前から、海からの蒸発は24時間365日続いているのだから、「飽和水蒸気量の増え方のほうが大きいため、雨の頻度は減る一方で、1回当りの降雨は激しくなる」という理屈は成り立たない。
その証拠に、「昨年は関東・東北豪雨で鬼怒川(茨城県)が決壊し、8千戸以上が被災」では、下図に見えるとおり、我国の気温は平年よりもかなり低かったし、近海の海水温も高くなかった。

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図14-1 2015年9月1日から10日の東アジアの気温偏差(NOAA・NCEP)

この豪雨のメカニズムは下の記事に見えるとおりだが、気温が低かったから、台風からの暖かく湿った空気が流れ込み続けたのである。


同じ地域で断続的に積乱雲が発生 大雨のメカニズム
2015年9月10日15時20分
大雨は関東地方を中心にした南北の帯状の範囲で降り続いている。
気象庁によると、東海―北陸地方を縦断して日本海に抜けた台風18号が変わった温帯低気圧に向け、太平洋側から非常に湿った空気が流れ込んでいる。このため、積乱雲が断続的に発生している。
記録的な大雨になったのは、同じ地域に積乱雲がかかり続けていることが大きい。温帯低気圧を取り巻く南西から南の風と、太平洋の台風17号を取り巻く東風がぶつかり合っているためで、行き場のない空気が上昇することで積乱雲を発達させている。こうした状況が東西約200キロの幅の範囲で続いているという。
気象庁の弟子丸卓也予報課長は記者会見で「台風の風がぶつかりあい、せきとめられるような形で帯状につながる例は珍しい。記憶にない」と話した。

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大雨のメカニズム


(朝日新聞デジタル)

第7章の第7節で採り上げた2016年11月4日の朝日新聞記事に見えるとおり、実際に「今年8月、台風10号は観測史上初めて東北地方の太平洋側に上陸し、大きな被害をもたらした」けれど、その原因も寒気である。


台風10号方向転換、西日本の「寒冷渦」が影響
2016年8月30日 14時38分
北東に進んでいた台風10号は30日未明、伊豆諸島の東の沖合で進行方向を変え、東北地方に近づき始めた。
これは、西日本などの上空に停滞している「寒冷渦」と呼ばれる冷たい空気の塊の影響が大きい。寒冷渦による北西方向の風の流れが10号を引っ張るようにして進行方向を変えさせ、太平洋側からの東北接近という異例の事態を招いた。
東北の太平洋側に上陸すれば、1951年の統計開始以来初となる。
「この時期に日本付近にできるのは非常に珍しい」(気象庁)とされる寒冷渦を作り出したのは、北極側の寒気を伴って大きく蛇行した偏西風だ。この蛇行があまりに大きかったために、寒気の流れが偏西風の流れからちぎれて切り離され、西日本などの上空に寒気の渦として停滞した。
寒冷渦が周囲に反時計回りの空気の流れを作り、太平洋側から日本に近づいてきた10号は引っ張られるようにして大きく旋回。


(YOMIURI ONLINE)

先に引用した2017年8月5日の朝日新聞記事に見えるとおり、2017年の九州北部豪雨も「平年より約3度低い寒気が上空に流入しており、まれに見る大雨を生み出した」のである。
「温暖化に伴う気温の上昇で、大気が抱えていられる水蒸気量(飽和水蒸気量)は増える・・・飽和水蒸気量の増え方のほうが大きいため、雨の頻度は減る一方で、1回当りの降雨は激しくなる」から豪雨になったのではなく、全く逆に、「気温の低下で、大気が抱えていられる水蒸気量(飽和水蒸気量)は減る」から、つまり、大気が水蒸気を抱えていられないから、大雨が降り続いたのだ。
その証拠に、19世紀以前の気温が低かった時代に異常気象がより多く発生していた。


地球の気候予測に誤りがある可能性、研究
2016年4月7日 14:41 発信地:パリ/フランス
地球温暖化の影響で、20世紀には前例がないほど異常な降水量となるとした予測は誤りだとする研究論文が6日、発表された。将来の傾向を予測する方法についても、疑問視している。
英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された論文Nature,532(2016)94によると、北半球の過去1200年の降水量について大規模な調査を実施した結果、化石燃料に起因する地球温暖化が始まる以前の、平均気温がより低かった時代に、こうした極端な現象がより多く発生していたことが明らかになったという。
これにより、地球温暖化が原因で1900年代に記録的な降水量となると予想された際に使用されたデータモデルが、今後を予測する際の基礎になっていることは、問題だとしている。
地球温暖化とその影響について各国政府に報告を行っている国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、温室効果ガスの排出によって地球の平均気温が上昇するにつれて、乾燥地帯ではより乾燥が進み、雨の多い地域ではより降水量が多くなると主張している。
一方、今回発表された論文では、20世紀の世界の平均気温の上昇は、多くの人々の予測とは異なり、記録的な豪雨や干ばつの直接の原因ではないと指摘。

論文の主執筆者であるスウェーデン・ストックホルム大学のフレデリク・リュンクビスト(Fredrik Ljungqvist)氏は、「変動の大半は気温だけではなく、どちらかというと内在的な、より不規則的な変動によって生じる」と説明した。
今回の研究にあたっては、歴史や気象、地質学、数学などの専門家チームが、欧州や北アジア、北米の干ばつと降水量のデータをまとめ、12世紀分の「水の歴史」を作成。流出量や湖の水位、海底・湖底堆積物、木の年輪、歴史的な記録など、地質学的に保存された証拠も考慮した。
リュンクビスト氏によると、「過去には、より長期的な年代区分で見ると、大きな変動もあった」という。
米カリフォルニア州立大学地質科学学部のマシュー・カービー(Matthew Kirby)氏は、こうした相違は間違いなく、温暖化と極端な降水量との関連性についての激しい議論に油を注ぐことになると、同誌でコメントした。


(AFP/Mariette Le Roux)

我国と同様に、英国でも、CO2の排出が豪雨を招いた、と騒ぎ立てていたけれど、


観測史上初、大水害が続く英国
2014年2月12日
英国では、2012年は1年間で9回だった大洪水警報が、2013年12月には130回以上出された。そして1月は、総降水量が観測史上最高になった。
英国では、2013年の冬から現在まで、激しい洪水を伴う嵐が続いている。
2012年は1年間で9回だった大洪水警報が、2013年12月には130回以上出された。そして1月は、総降水量が観測史上最高になった。
英国気象庁の主任科学者であるジュリア・スリンゴは、「記録は1766年までさかのぼることができるが、今回のような記録はない」と語った。
スリンゴ氏は、英国を襲っている極端な天候について、全世界的な気候変動と関係があると見ている。同氏は、嵐とそれに伴う洪水の原因に「決定的な答えはない」としながらも、「あらゆる証拠は、気候変動との関係があることを示唆している」と述べた。

科学者は通常、具体的な出来事を気候変動のせいにすることを嫌がる。気候とは、天候の長期にわたる平均に相当するものだからだ。しかしながら、人類による炭素排出は、大気中に蓄えることのできるエネルギーを増加させ、天候パターンを長期的に変えてしまう。
デーヴィッド・キャメロン首相も、英国の極端な天候は世界的な気温の変化と関係があるのではないかと語った。

しかし、オーウェン・パターソン環境相をはじめとして、内閣には、キャメロン首相のこの結論を受け入れることを拒否する者たちがいる。炭素排出に対する具体的なアクションの実現はまだ遠いと見られている。


(WIRED.jp)

その後の研究「Hydrol.Earth Syst.Sci.,21(2017)1631」で「今回のような記録はある」ことが、つまり、「化石燃料に起因する地球温暖化が始まる以前の、平均気温がより低かった時代に、こうした極端な現象がより多く発生していたことが明らかになった」。

第8章の第3節で引用した「アルプス登攀記」の第10章の注釈に、このような記述がある。


ドフィネの氷河(アルプス全体にわたってもそうであるが)は、最近になって著しく縮小したのである。著しい縮小が、一八六九年に起こったのであるが、その原因は、土地の人たちの言うところによると、その年の豪雨のためだそうである。


(エドワード・ウィンパー著(浦松佐美太郎訳)「アルプス登攀記」より)

CO2の排出(に因る温暖化)で豪雨だの、CO2の排出(に因る温暖化)でアルプスの氷河が縮小だのの非科学性は明らかであろう。

14.2 中国の不都合な真実

CO2の排出と異常気象との因果関係は認められない、または、あったとしても弱いにもかかわらず、異常気象が増加しているのであれば、その原因は他に求めねばならない。


巨大嵐、大寒波…中国の大気汚染が原因 地球の裏側まで影響、衝撃広がる
2014.4.17 16:45
中国で深刻化している微小粒子状物質「PM2.5」などによる大気汚染が、北半球における異常な巨大嵐や大量降雨、大寒波などの重大な気候変動の原因になっているとする研究論文が16日までに、全米科学アカデミー紀要に発表された。論文「PNAS,111(2014)6894」は、昨年末から今年初めにかけて米国の東部を襲った異常な寒波にも影響していると指摘した。大気汚染が人体に深刻な影響を及ぼすことは多数報告されてきたが、地球規模の異常気象との関係が科学的に指摘され、衝撃が広がっている。
■米科学者らが解析
「(北半球で発生した)分厚く巨大な雲やおびただしい降雨を伴う嵐は、大気汚染の結果として生み出されたものだ」
研究論文の主著者で、米カリフォルニア工科大学ジェット推進研究所のユアン・ワン博士研究員はこう断言し、北京を中心とする中国の大気汚染が気候変動に重大な影響を及ぼしているとの認識を示した。
英BBC放送米CNNテレビなどの報道によると、米国のテキサス、カリフォルニア、ワシントン各州から集まった科学者が研究チームを結成。中国のほか、インドなどの新興国で排出量が増加している、石炭火力発電所や自動車からの排ガス、空気中の微小粒子状物質などが大気に与える影響を最新のコンピューター技術で解析した。
論文では、異常気象の原因として、排ガスや微小粒子状物質から生まれた大気中を浮遊する粒子状物質「エアロゾル」を挙げた。エアロゾルは雲の元になり、大量に発生すると、嵐も巨大化するとしている。
さらにエアロゾルは日光を吸収するため、温室効果によって地球の温暖化と冷却化の両方の作用をもたらすという。

■地球全体に広がる恐れ
論文では、こうした現象が複合的に作用し、北半球の中緯度の地域でより巨大な嵐やより多量の降雨をもたらしている可能性を指摘。さらに、北極へ流れ込む空気の流れもより速くなっているとし、北極からの寒気の吹き出しがもたらした米国での異常寒波との関係も指摘した。
ワン博士研究員は「米国やカナダを含む北半球の中緯度の地域で起きた異常気象と関連づけることができる」と明言。テキサスA&M大学で大気科学を専攻するレンイー・チャン教授は「米国で異常気象が起こっていることはほぼ確実で、さらなる研究が必要だ」と語った。
このほか、論文は、エアロゾルは嵐やモンスーンに乗って、地球全体に広がり、より広範囲な気候変動を招く恐れもあると警告した。
中国は、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの世界最大の排出国。CO2だけでなく、PM2.5による大気汚染そのものが、より直接的に気候変動の原因となっている可能性があり、世界的に改善を求める声が一段と高まるのは確実だ。


(MSN産経ニュース)

第7章で解説したとおり、そして、この論文も「さらにエアロゾルは日光を吸収するため、温室効果によって地球の温暖化と冷却化の両方の作用をもたらすという」と指摘しているとおり、中国の大気汚染は北極圏の温暖化を招き、海面上昇を引き起こしているけれど、豪雨をも引き起こしていたのだ。

中国の大気汚染は直接にアジアの民の命をも奪っている。


年300万人死亡 中国から東アジアにも拡散
ごく小さな粒子状の大気汚染物質が引き起こす健康被害によって、世界で年に345万人が死亡しているとの推計結果を、中国や英国の研究チームが29日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表「Nature,543(2017)705」した。 この汚染物質は自動車や工場、発電所などから発生する微小粒子状物質「PM2.5」。吸い込むと肺がんや心筋梗塞(こうそく)のリスクが増す。
死者のうち41万人は、汚染物質が風に乗って他の地域に運ばれて起きる越境汚染が原因とみられる。特に中国の汚染による影響が大きく、日本や韓国を含む東アジアを中心に6万5000人が死亡する原因となっていた。遠く離れた米国や欧州にも影響が及んでいた。
一方、「世界の工場」の役割を担っている中国では、輸出用製品の生産に伴う健康被害が起きていることも浮き彫りに。チームの分析では、東アジアや米国、欧州向けの工業生産などに伴う汚染により、中国国内で17万人が死亡しているとみられる。チームは「輸出品の購入者に生産国での環境対策費の一部を負担してもらうのが一案だ」としている。
チームは、世界の大気汚染や化学物質の移動、国際貿易のデータから、汚染による2007年の死亡率を推計した。


(毎日新聞2017年3月30日 16時30分(最終更新 3月30日 17時14分))

「遠く離れた米国や欧州にも影響が及んでいた」のは、先の論文が指摘した「北半球の中緯度の地域でより巨大な嵐やより多量の降雨をもたらしている可能性」を裏づけたと言えよう。

中国による環境破壊はそれだけに止まらない。


プラごみ年1千万トン超海に流出 米大学チーム、1位は中国
2015年2月13日 5時58分
海洋に流出するプラスチックごみは世界全体で年間480万~1270万トンに達するとの試算を、米ジョージア大のチームがまとめ、13日付の米科学誌サイエンス「Science,347(2015)768」に発表した。最も流出が多いのは中国だった。
チームは海に接する192の国や地域を対象に分析。1位の中国は年間132万~353万トン、2位はインドネシアで48万~129万トン、3位はフィリピンで28万~75万トンだった。上位の国は人口が多く、リサイクルや焼却、埋め立てなどの廃棄処理が適切に行われていない国が多かった。上位20カ国の大半は発展途上国だが、先進国では唯一、米国が入った。

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米ジョージア大のチームがスペイン・カナリア諸島の海岸で拾ったプラスチックゴミ=2014年11月(ジョージア大提供)


(共同)

中国の大気汚染が日本国民の健康を損ない、異常気象を招いて生活を脅かしているにもかかわらず、そして、地球環境を破壊しているにもかかわらず、世界自然保護基金(WWF)は中国人メンバーを押し立てて我国を罵っていた。


日本名指し、来年3月までに温暖化目標案を 環境保護団体が主張
2014.6.15 00:12
2020年以降の新たな地球温暖化対策の国際枠組み作りを議論しているドイツ・ボンの気候変動枠組み条約会合の会場で、世界の環境保護団体の連合組織「気候行動ネットワーク」が14日記者会見し、温暖化対策の新たな目標案の提出時期を明確にしない日本を名指しし「来年(15年)3月末までに提出すべきだ」と訴えた。
各国は、29年以降の目標案を、基本的に15年3月末までに国連に出すことに昨年、合意した。だが日本は国内検討が始まっておらず、出す時期を明言していない。
今回の会合では、米国や欧州連合(EU)が期限を守る意向を表明。中国も「来年の早い段階で出す」と説明し、15年末の新枠組み合意に向けた機運が高まっている。
会見で、世界自然保護基金(WWF)中国のメンバーが「日本は逆行している」などと指摘した。

2014062502
ドイツ・ボンで気候行動ネットワークが行った記者会見=14日


(共同)

中国の犯罪を我国に責任転嫁しているのだ。
温暖化を煽り立てているのは、こんな犯罪者達である。

14.3 竜巻の不都合な真実

「微動だにしていない」木本昌秀は、(CO2の排出に因る)温暖化で竜巻の被害が増えた、とも言い張っている。

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2013年9月3日の朝日新聞朝刊紙面より

しかし、下図に見えるとおり、強い寒気が無ければ竜巻は起こり得ない。

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図14-2 竜巻発生のメカニズム

「地球温暖化も要因の1つ」は妄想にすぎない。
その証拠に、上の記事では「温暖化によって竜巻が増えることは理にかなっている」と言い張っていた「名古屋大の坪木和久教授」も、二日後の朝日新聞紙面では「増えていると言えるデータはない」と認めてしまった。

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2013年9月5日の朝日新聞朝刊紙面より

それでも尚、「スーパーコンピュータを使って・・・約2倍になると結果が出た」と言い張っているけれど、竜巻の本場、米国を見てみよう。


図14-3 米国における竜巻の発生数の変化

確かに、1990年までは増加していた。
もちろん、これも観測網が整備されてきた結果かもしれないけれど、これを真に受けても、1990年代前半からは増加していない。
第10章の第6節で解説したとおり、人工衛星の観測データから自然要因(ENSOに因る気温上昇・低下と火山噴火による気温低下)を除けば、1993年から気温は上昇していないけれど、それが竜巻のデータからも裏づけられたのである。
「これらのモデルが、化石燃料の燃焼で排出される二酸化炭素(CO2)による温暖化効果を誇張している」が竜巻のデータからも裏づけられたのである。
「スーパーコンピュータを使って・・・約2倍になると結果が出た」は全く非科学的で全くナンセンスである。

14.4 アフリカの不都合な真実

「温暖化に伴う気温の上昇で、大気が抱えていられる水蒸気量(飽和水蒸気量)は増える・・・飽和水蒸気量の増え方のほうが大きいため、雨の頻度は減る一方で、1回当りの降雨は激しくなる」が「CO2の排出で干ばつ&豪雨」の基本原理であるにもかかわらず、豪雨とCO2増加の因果関係は弱いことが分かったから、干ばつとCO2の因果関係も弱いことは明らかである。
にもかかわらず、IPCC学派と朝日新聞は、CO2の排出に因る深刻な干ばつで、アフリカの民が生死の境に立たされている、と騒ぎ立てている。

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2017年1月24日の朝日新聞朝刊紙面より

ならば、「米気象学会紀要に発表された最新の研究」を見てみよう。

2017013001
図14-4 「BAMS,97(2016)S75」より

この図は1980年以降とそれ以前(のエルニーニョ期間)の降雨量の差を示している。
1980年以降に降雨量が減ったのなら黄色から赤色、増加したのなら緑色から紫色、変化が無ければ白で表される。
第5章図5-5の黄色の線に見えるとおり、1980年以降の気温上昇が急激だから、そして、IPCCに依れば、それはCO2の排出が原因だから、「人為的要因により引き起こされた気候変動がエルニーニョ現象を激化させ、アフリカ南部の雨量を著しく減少させた」のなら赤色になっている。
「だが、アフリカ南部沖に浮かぶマダガスカル」は白色。
「気候変動が起こっていないことは誰の目にも明らかだ」。
もちろん、上図は気候モデルの結果にすぎない(1980年以前に上図のような降雨量のデータは存在しない)けれど、気候モデルを盾にして「相次ぐ極端な気象は、地球温暖化との関係も指摘される」と喚き立てているのだから、「だが、アフリカ南部沖に浮かぶマダガスカルでは、気候変動は誰の目にも明らかだ」の嘘は「誰の目にも明らかだ」。

しかも、観測データを見ても「誰の目にも明らかだ」。

2017012602
図14-5 「BAMS,97(2016)S75」より

右下がりの直線は、エルニーニョが強ければ降雨量が減少することを意味しているだけで、「人為的要因により引き起こされた気候変動がエルニーニョ現象を激化させ、アフリカ南部の雨量を著しく減少させた」ことを意味しない。
その証拠に、「人為的要因により引き起こされた気候変動がエルニーニョ現象を激化させ」たのなら、上でも述べたとおり、1980年以降に「アフリカ南部の雨量を著しく減少させた」はずだけれど、1982年と2015年はほぼ同じ。
「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『気候変動デマは現実である』という、教育を受けていないマダガスカルの村民さえも理解していることを認めることだ」。

しかし、IPCC学派と朝日新聞は認めない。
尚もこのように喚き立てている。

2017020204
2017年1月31日の朝日新聞朝刊紙面より


「温暖化政策は人類の主要課題」 ガブリエル独外相寄稿
2017年7月6日01時39分
7、8日にドイツ北部ハンブルクで開かれる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を前に、議長国ドイツのジグマール・ガブリエル外相が朝日新聞に寄稿し、国の枠を超えた地球温暖化対策の必要性を訴えた。

我々は、ドイツをはじめヨーロッパにおいて、温暖化政策全般について、またいかに温暖化を防止し、いかに温暖化とその影響を緩和できるかについて、私個人を含め長年考えてきた。温暖化の問題には、私自身すでに環境大臣や経済大臣在任時、積極的に取り組んできたが、外務大臣となった今も常に考えさせられるテーマだ。
我々はすでに今日、地球温暖化が外交・安全保障政策にもたらす莫大(ばくだい)な影響を目の当たりにしている。最近訪問したソマリア及びエチオピアにおいても、飢饉(ききん)がどれほど強く地域の安定に影響しているか、痛感させられた。多くの場合、事の発端となるのは、水であったり、その地域で唯一まだ何とか耕作可能なちっぽけな農地だったりする。以前から続いている内戦や紛争は、難民を発生させる典型的な原因となってきたが、温暖化は、人々が故郷を逃れ難民化するさらなる要因になりつつある。
昨年は、異常気象など、気候関連の災害が原因で難民化した人々の数だけでも、2400万人ちかくにのぼった。よって、温暖化政策は人類の主要課題だと私は確信している。
そのためドイツとしては、持続可能なエネルギーの拡充を推し進めることにより、温室効果ガス削減に向けた持続可能な解決策やイノベーションを目指している。温暖化対策として有効な取り組みは、我々の経済システムの持続的強化にもつながるため、産業政策としても重要な役割を果たすと確信している。
ただ国内に限った取り組みだけでは不十分だ。それゆえ我々は、今後の方向性を決める場となった国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21、2015年パリ開催)を控えた地ならしとして、また、日独両国が議長国を務めた15年及び16年の主要7カ国(G7)首脳会議の場において、温暖化問題について国際社会全体が納得しうる合意に向けての取り組みを進めた。パリのCOP21で、地球規模の協定で合意できたことは、国際法の勝利であるともいえる。パリ協定の成果は、まさに国際社会を今世紀半ばまでに低炭素社会へと導いていく歴史的チャンスであると我々は捉えている。
これは環境保護の視点からも必要不可欠であり、経済的な合理性にも合致する。特に化石燃料の輸入依存度を最小限に抑えるためにも重要だ。
また外交も決定的な責任を担っている。なぜなら、最終的にある地域全体の平和や安全を脅かすことにもつながるリスク要因は、無数にあるからだ。たとえば、枯渇しつつある資源をめぐる競争の激化、農業などにおける収入源の喪失、越境河川をめぐる衝突、また洪水や進行する海面上昇による広大な土地の喪失などだ。これらを背景に、ある地域全体が不安定化することを防ぐため、我々は国家や社会の強靱(きょうじん)性をしっかり高めていかなければならない。
だからこそ、欧州連合(EU)や世界各地の友好国・パートナーが、このテーマに重点的に取り組むのはよいことだ。昨年日本がG7首脳会議の議長国を務めた際、日本政府は、統合的なリスク評価の問題を中心に据えた。紛争や緊迫した事態が、温暖化によってどこでどのように悪化しうるのかについて分析能力を上げていかなければ、世界各地において、的確に未然防止型の対処を行っていくことは不可能だ。
具体的な例を挙げると、アフリカ大陸中央部にあるチャド湖における気候変動のリスクが、地域の過激化やテロの拡大などをもたらしうる要因となり、ますます事態を悪化させていくような展開をいかにすれば回避できるか。我々は現在日本とともに模索している。
災害対策、気候変動への適応策のみならず、緊急人道支援も含め、総合的な対応が必要だ。また当該地域の住民に、試練を真に乗り越える展望を与え、行動の選択肢を提供できるための投資が必要だ。
この点に関し、一致団結した取り組みが進んでいることに、大変勇気づけられる。協力なくして気候変動における大転換の実現はない。


〈ジグマール・ガブリエル氏〉 1959年生まれ。社会民主党(SPD)党首、経済相などを経て、今年1月から現職。


(朝日新聞デジタル)

しかし、「アフリカ大陸中央部にあるチャド湖における気候変動のリスクが、地域の過激化やテロの拡大などをもたらしうる要因となり」という主張に対しては、某研究者が、それこそが「ますます事態を悪化させていくような展開」である、と批判している。


The likelihood of confict and consequent need for cooperation are soaring with increasing pressures on scarce and often exploited water resources in shared hydrologic units. Questions of equitable water allocation and distributions of social-ecological costs and benefits – who gets what, how much, and why – are important for fostering cooperation and managing conflict in transboundary water management. Hydropolitics is an analytic tool for understanding how power shapes water claims and uses in transboundary hydrologic units. Through the lens of hydropolitics, I show how various forms of power explain water claims and uses by riparian nations within the Lake Chad Basin (LCB). I explain how rhetoric, including the rhetoric of climate change, mask local human-driven causes of social-ecological degradation, thereby misappropriating agency and responsibility for sustainable water management within the LCB. I show that water is a security issue within the basin and closely related to other regional security issues, and argue that the inter-linkages of security issues, together with the differential evolution of state capabilities, may facilitate the emergence of a hydro-security complex within the basin. A more nuanced understanding of hydropolitics, including rhetoric and hydrosecurity, is necessary for sustainable transbounadry water management and water use security.


(「WIREs Water,2(2015)37」のabstruct)

この批判は理の当然である。
図14-4を真に受けると、サハラ砂漠の南部は濃い青色(降雨量が激増)で、その直ぐ南では黄色(降雨量が減少)になっている。
チャド湖はその境にまたがっているから、「彼女が子どものころ海だと思っていた琵琶湖の40倍もある大きな湖は、今は温暖化の影響で消滅の危機にあります」のなら、南側の湖が干上がり、北側の湖では水位の劇的な低下は無いはず。
ところが、実際は全く逆。

2017020205
図14-6 「Hydrol.Earth.Syst.Sci.,20(2016)1599」より

しかも、CO2の増加がチャド湖縮小の原因なら、1980年以降に水位が急激に低下しているはずだけれど、水位の低下は1960年代の後半から始まり、南側では1980年以降は水位低下が止まっている。
チャド湖の縮小とCO2増加との因果関係が弱いことは明白。
「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『気候変動デマは現実である』という、教育を受けていない南スーダンの村民さえも理解していることを認めることだ」。

それでも、認めない。


南スーダンなど「2千万人が食糧危機」 国連事務総長
ニューヨーク=鵜飼啓
2017年2月23日9時16分
国連のグテーレス事務総長が22日記者会見し、南スーダンなどの4カ国で「2千万人余りが深刻な食糧危機に直面している」と強い危機感を示し、国際社会に支援を呼びかけた。支援には3月末までに44億ドル(約5千億円)が必要といい、同氏は「今動けば最悪の状況は防げる」と訴えた。
会見は米ニューヨークの国連本部で行われ、クラーク国連開発計画総裁やオブライアン人道問題担当次長らも同席した。事務総長と担当高官らが居並んでの会見は極めて異例で、危機感の強さをうかがわせた。
4カ国はほかにアフリカのソマリア、ナイジェリア北西部、中東のイエメン。日本の自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に参加する南スーダンをめぐっては、グテーレス氏は「一部地域で飢饉(ききん)がすでに現実になっている。行動しなければ他地域や他国に影響が広がるのは時間の問題だ」と指摘した。同国では10万人が飢饉に直面しており、ほかに100万人が飢饉に陥る瀬戸際にあるという。
グテーレス氏は、食糧危機の背景には紛争と気候変動で干ばつが進んでいることがあると説明。一方で、国連機関が現地で危機への対応を進めており、十分な資金があれば「(悪化の)予防が可能」と訴えた。


(朝日新聞デジタル)


SDGsで世界を変える 国谷裕子氏×アミーナ・モハメッド氏 朝日地球会議2017
2017年10月3日05時00分


国谷裕子氏(左)とアミーナ・モハメッド氏=2日午後、東京都千代田区、長島一浩撮影

気候変動、貧困・紛争の悪循環
SDGs(エスディージーズ)(持続可能な開発目標)を生かし、世界が抱える課題をどう解決していくか。SDGsの取りまとめに奔走した国連副事務総長のアミーナ・モハメッド氏に、キャスターの国谷裕子氏が聞いた。
モハメッド氏の母国ナイジェリアは、気候変動が農漁業に悪影響を与えて貧困が深刻化し、若者によるテロや紛争が起こるという悪循環が生まれたという。
モハメッド氏は、特に女性の教育などへの投資の重要性を訴えたうえで、「地球に対する憂慮や懸念を共有しないといけない。私たちがどう経済や教育に関わるかは、未来への意思決定をしていくということだ。傍観者であってはいけない」と呼びかけた。
国谷氏は「私たちが取る行動が地球に影響を与える。はいつくばりながら目標を達成するということですね」と語った。
最後に、会場の学生らからの質問にモハメッド氏が答えた。今月の総選挙で女性議員を増やす方法を尋ねられると、「若い人がとにかく投票してください。男女の平等が実現し、いい意味で刺激し合い、それによって新たな価値、付加価値が生まれていけばいい」と話した。

<国谷裕子氏> キャスター 1993~2016年3月、NHK「クローズアップ現代」キャスター。17年から朝日新聞SDGsキャンペーンのナビゲーター。

<アミーナ・モハメッド氏> 国連副事務総長 1961年生まれ。前職はナイジェリア環境大臣。国連ポスト2015開発アジェンダ担当特別顧問など歴任。17年2月から現職。


(朝日新聞デジタル)

前章の第7節で解説したとおり、2016年は過去最強のエルニーニョ現象が起こった。
にもかかわらず、下図に見えるとおり、エチオピア、南スーダン、チャド湖周辺、ナイジェリアの降水量は多かった。


図14-7 「State of the Climate in 2016」の図7.17

「人為的要因により引き起こされた気候変動がエルニーニョ現象を激化させ、アフリカ中部の雨量を著しく減少させた」の非科学性は明白。
「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『気候変動デマは現実である』という、教育を受けていないナイジェリアの村民さえも理解していることを認めることだ」。

それでも、認めない。


2018年2月25日の朝日新聞朝刊紙面より

しかし、図14-4を見ると、やはり、南アフリカも白色。
「地球温暖化によって世界規模で天候パターンが変化している。豪雨などが増えて雨量が増す地域もあれば、減っていく場所も出ている」と言い張る論拠は気候モデルだから、「人口約370万人を抱える南アフリカの大都市ケープタウンが、『100年に1度』の干ばつで深刻な水不足に襲われている」としても、CO2の排出に因る気候変動ではない。
しかも、2016年は過去最強のエルニーニョ現象が起こったから、「人為的要因により引き起こされた気候変動がエルニーニョ現象を激化させ、エチオピアの一部とアフリカ南部の雨量を著しく減少させ」なら、「南アフリカの雨量を著しく減少させた」はずだけど、図14-7を見れば、やはり、白色。
但し、「周辺を山に囲まれたケープタウンは10~3月ごろまでが乾期で、5~9月ごろが雨季にあたる」から、従って、雨季の雨量が重要だから、季節ごとの雨量を調べると。


図14-8 「State of the Climate in 2016」の図7.27

雨季(JJA)の雨量は多かった。
ケープタウンでは「この3年間は雨が例年より少なく、昨年の年間雨量は153.5㍉と、77年以降で最低になった」けれど、「地球温暖化や気候変動の影響とみられる100年に1度の干ばつは起きていない」。
「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『気候変動デマは現実である』という、教育を受けていない南アフリカの村民さえも理解していることを認めることだ」。

Geology,29(2001)83」に依れば、アフリカ南東部、マダガスカル対岸のモザンビークとマラウイ、タンザニアの国境をなすマラウィ湖の湖面は小氷期(西暦1570年から1850年まで)に過去150年間より120mも低かった。
エルニーニョ時にアフリカ南部の降水量が著しく減るのなら、小氷期の干ばつは現在よりも遥かに酷かったはず。
気温が上がって降水量が増えているから、エルニーニョ時の干ばつは緩和されているのだ。

また、図14-4を見ると、サハラ砂漠南部一帯は降水量が増えている。
それは気候モデルの結果にすぎず、気候モデルの非科学性は明らかだけれど、サハラ砂漠南部で降水量が増えているのは事実。
砂漠に雨が降って緑化すれば、アフリカの生活環境は大きく改善する。


サハラ砂漠、気候変動で緑化が進行か
James Owen
July 31, 2009
地球温暖化はアフリカ大陸に砂漠化、干ばつ、そして絶望をもたらすといわれているが、実際の筋書きは大きく異なるのかもしれない。気温上昇によって、同大陸の最も乾燥した地域に住む人々の暮らしが豊かになるという研究結果が出たのだ。
サハラ砂漠とその周辺地域は現在、降雨量の増加で緑化していることが確認されている。これが一時的な傾向でなければ、干ばつで苦しめられてきた地域に農村が復活することも考えられる。

サハラ砂漠は約1万2000年前にも緑豊かなサバンナに変化したことがあるが、研究モデルではそのときの気候が再来し、砂漠が減少するという予測が立てられている。
衛星画像によって、サハラ砂漠南縁部を3860キロにわたって東西に広がるサヘルという半乾燥地域に、緑化の兆しが見られることが確認された。
「Biogeosciences」誌に掲載された新しい研究論文「Biogeosciences,6(2009)469」によると、1982年から2002年に撮影された画像から、サヘル全域で緑化が進んでいることが確認できるという。また、チャド中央部やスーダン西部などでも植生が非常に豊かになっている。
ドイツにあるマックス・プランク気象研究所のマルティン・クラウセン氏は、「気温が上がれば大気の保水性も上がり、結果として雨が多くなる。取りざたされている変化は、結局はそういうことなのではないか。主な要因は大気の保水力ということだ」と第三者の立場でコメントしている。
最近の植生変化は、単に雨が降って一時的に雑草が生えただけなのか、あるいは樹木が根付いたものなのか、衛星画像では確認できないが、地上の実地調査では後者であると確認されている。
ドイツにあるケルン大学アフリカ学研究所の気象学者シュテファン・クレペリン氏によると、北アフリカでは広範囲にアカシアなどの新しい樹木が繁茂しているという。
アフリカ大陸北西部の大西洋岸に、モロッコが領有権を主張しているがまだ帰属が定まっていない西サハラと呼ばれる地域がある(旧スペイン領サハラ)。クレペリン氏が2008年に同地を訪れ、遊牧民に話を聞くと、「最近は雨が多く、放牧地もかつてないほど広がっている」と話していたという。
同氏はエジプト南西部からスーダン北部をまたぐサハラ砂漠東部でも20年前から調査を行っている。西サハラから遠いこの地も状況は同じであるようだ。「あの辺りは数百年から数千年もの間、まったく人の手が入らなかった土地で、以前はサソリ一匹、草一本見あたらなかったのに、今はラクダが放牧されている。ダチョウやガゼル、両生類まで戻ってきた。この傾向は間違いなく20年以上前から続いている」と同氏は説明する。

サヘルで緑化が進むことは、一部の気候モデルで以前から予測されていた。例えばオランダ王立気象研究所のレインデール・ハーズマ(Reindert Haarsma)氏率いる研究チームは2005年、サヘルの将来的な降雨量を予測し、その研究成果「Geophys.Res.Lett.,32(2005)L17702」を「Geophysical Research Letters」誌で発表した。その中で同氏は、サヘルの雨季(7月~9月)の降雨量は2080年までに1日当たり最大で2ミリ増加すると予測している。同氏は「この10年でサヘルの緑化が進んでいることは、衛星データを見れば明らかだ」とも述べる。
しかし、気候変動が今後サヘルにどのような影響を与えるかについては、すべての気象学者の意見が一致しているわけではない。一部では降雨量が減少するという研究結果も出ているのである。ハーズマ氏も、「まだ確かなことが言える段階ではない」と認めている。
前出のマックス・プランク気象研究所のクラウセン氏は次のように解説する。「北アフリカはとにかく気候変動の予測が難しい。面積が広大な上、モンスーン雨を引き起こす高高度の風も予測が困難だからだ。発表された気候モデルの半分は湿潤化を示しているが、半分は乾燥化を示している」。


(ナショナルジオグラフィック)

緑化が進んでいるのは、単に、降雨量が増えたからではない。
CO2の増加が決定的に重要。


植物の水分吸収量、温暖化で低下か 研究
2016年8月30日 11:37 発信地:マイアミ/米国
温暖化が進行しても、地球の干ばつは従来の予測ほど拡大しないかもしれないとする研究結果が29日、発表された。その理由は、大気中の二酸化炭素(CO2)の増加に伴い、植物が必要とする水分量が減少するからだという。
米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された研究論文「PNAS,113(2016)10019」によると、今後の約100年間で、CO2濃度が産業革命前の水準の4倍に増加するにつれて、世界の70%以上が干ばつの増加に見舞われることが、これまでの研究で予測されていたという。だが、これらのモデルの多くは、温暖化が進む世界で植物の挙動がどのように変化するかを説明できていない。
植物は、気孔と呼ばれる葉の開口部からCO2を取り込み、同時に水蒸気を放出する。だが、CO2が豊富にあると、気孔が開放される時間が短くなり、失われる水分が減少するため、土壌から吸収する水分量は少なくてすむ。
論文の主執筆者で、米ワシントン大学のアビゲイル・スワン(Abigail Swann)助教(大気科学・生物学)は、多くの研究は植物の水の必要量が常に一定であることを前提としているが、CO2が大量にある環境で生育している植物に関する今回の研究は水の必要量が変化することを示唆していると話す。
CO2が増加する環境からの恩恵を植物が受けるため、気候変動に起因する干ばつに直面するのは、世界の37%にとどまることをスワン助教は明らかにした。
地球の高温化と、降雨量の減少により、北米南部、南欧、南米北東部などで干ばつが増加する可能性が高い、と論文は指摘する。
「だが、アフリカ中部と、中国、中東、東アジア、ロシアの大半などを含む温帯アジアでは、植物の水分保持により、気候変動に起因する干ばつの影響が大きく弱められることを、今回の結果は示している」と論文は述べている。
さらに、気候変動が進むにつれて干ばつは増加するが、その影響は一部で予測されているほど広範囲には及ばないことを、今回の研究結果は示している。
「とりわけ、高温による干ばつについては分かっていないことが多い」とスワン助教は指摘する。「たとえ干ばつ発生の地域と頻度が極端に増えなくても、実際に発生した場合の影響はより甚だしくなる恐れがある」


(AFP)

降雨量が増えたと言っても、砂漠では土壌の水分の絶対量が少ないから、せっかく植物が根付いても、植物が土壌の水分を吸収すれば、土壌は再び乾燥し、緑化は遅々として進まない。
「CO2が豊富にあると、気孔が開放される時間が短くなり、失われる水分が減少するため、土壌から吸収する水分量は少なくてすむ」から、砂漠の緑化が進んでいる。
たとえ、図14-4を真に受けても、つまり、CO2の排出の結果、スーダンの一部で降雨量が減少しても、紫色に染まった地域の方が赤色に染まった地域よりもずっと広いから、CO2の増加は恩恵の方が遥かに大きいことは明らかである。
「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『CO2の増加は福音である』という、教育を受けていないサヘルの村民さえも理解していることを認めることだ」。

14.5 シリアの不都合な真実

IPCC学派と朝日新聞は、「アフリカ大陸中央部にあるチャド湖における気候変動のリスクが、地域の過激化やテロの拡大などをもたらしうる要因となり」だの、「気候変動が農漁業に悪影響を与えて貧困が深刻化し、若者によるテロや紛争が起こるという悪循環が生まれた」だのと喚き立てるだけでなく、シリアの内戦はCO2の排出(に因る干ばつ)が原因、と言い張っていた。

20151031012015年10月17日の朝日新聞朝刊紙面より(当該論文は「PNAS,112(2015)3241」)

しかし、図14-4を見ると、北半分は表示されていないけれど、シリアで降雨量の明らかな減少は認められない。
下図はシリアに隣接するレバノン南部の降雨量の推移を示している。


図14-9 「Explaining Extreme Events in 2014 from a Climate Perspective」の第14章の図14.1

確かに、2014年は著しく減少しているけれど、それを除けば、1950年以降は、むしろ、やや増加気味。
CO2の増加が原因で干ばつが起こるのなら、そんなことはあり得ない。
同じ「Explaining Extreme Events in 2014 from a Climate Perspective」の「SUMMARY AND BROADER CONTEXT」は「While no role for human-caused climate change was found in the large drought covering the Middle East and central?southwest Asia, the drought in Syria was determined to have been made worse because climate change reduced rainfall」と述べている。

さらに新しい論文はこのように糾弾している。


気候変動と暴力的紛争の関連性を示す証拠には偏りがある
Nature Climate Change
2018年2月13日
気候変動と暴力的紛争に関する研究文献に示された両者の関連性は誇張だとし、その理由として、過去に暴力的紛争があった利便性の高い地域で研究が行われる傾向があることを挙げた論文が、今週掲載される。
Tobias Ide たちの研究グループは、気候変動と紛争の関連性に関する査読論文を分析し、文献に最も多く登場する国々は紛争関連死者数の多い国々であるという傾向を明らかにした。これに対して、気候変動のリスクに最もさらされている国々、または気候変動のリスクの最も多い国々は、そうした研究で重点的に取り扱われていないか、紛争との関連性の研究が全く行われていなかった。さらに、気候変動と紛争の関連性についての研究は、英語が公用語になっている利便性の高い旧英国領の国々で行われる傾向も認められた。
気候変動は、最近の暴力的紛争の一部(例えば、シリア騒乱)を説明するために援用されてきた。しかし、今回の研究では、個別の事例で気候変動が紛争の原因だと断定できる場合であっても文献にサンプリングバイアスがあるということは、暴力的紛争の一般化可能性とその根底にある駆動要因のいずれも解明できていないことを意味しており、暴力を気候条件と環境条件から分離するための政策的介入に対する情報提供という点で、既存の研究の有用性が低下していることが明らかになった。
同時掲載される News & Views 論文で、Cullen Hendrix は次のように述べている。「これらの知見は、気候関連紛争が起こる可能性の高い社会経済的条件と政治的条件を理解する能力と、気候と紛争の関連性のリスクを軽減するための政策的介入への情報提供、という2つの点で極めて大きな意味を持っている。第1に、気候変動に対する身体的曝露ではなく紛争の発生率についてサンプリングを行っているということは、気候変動が暴力を引き起こす可能性のある具体的な社会的、経済的、政治的状況に関する研究者たちの結論が、我々の期待に達していないことを意味している。(中略)第2に、気候と紛争の関連性が主に代表例ではない背景で研究されているのなら、つまり、研究しやすい旧英国領の国々で行われるのであれば、研究結果を基に気候と紛争の関連性一般を推論する能力が制限される」。


(natureasia)

CO2排出との因果関係は弱いにもかかわらず、「アフリカ大陸中央部にあるチャド湖における気候変動のリスクが、地域の過激化やテロの拡大などをもたらしうる要因となり、ますます事態を悪化させていくような展開」だの、「食糧危機の背景には紛争と気候変動で干ばつが進んでいることがある」だの、「気候変動が農漁業に悪影響を与えて貧困が深刻化し、若者によるテロや紛争が起こるという悪循環が生まれた」だの、「シリア難民問題の大きな要因の一つとして地球温暖化がある」だのと喚き立てるのは、紛争の真の原因を覆い隠すことに他ならず、戦争犯罪以外の何物でもない!

14.6 インドの不都合な真実

しかし、IPCC学派と朝日新聞は尚も、CO2がインドの農民を殺している、と喚き立てている。


2017年9月5日の朝日新聞夕刊紙面より(当該論文は「PNAS,114(2017)8746」)

第1節で見たとおり、「温暖化に伴う気温の上昇で、大気が抱えていられる水蒸気量(飽和水蒸気量)は増える・・・飽和水蒸気量の増え方のほうが大きいため、雨の頻度は減る一方で、1回当りの降雨は激しくなる」というのが、(CO2の排出に因る)温暖化で干ばつの原理だが、それならば、インド全域で飽和水蒸気量が増えているはずだから、干ばつ時のインドは一様に降水量が減っているはず。

図14-10 インドにおける2016年モンスーン季の降水量(の偏差)の分布(「State of the Climate in 2016)」の第7章の図7.49より

ところが、降水量が多い所と少ない所がまだらになっている。
CO2排出の影響があるとしても、弱いことは明白。

インドは、中国に優るとも劣らず、大気汚染が酷い。
Nature,485(2012)350」に依れば、ススが原因で熱帯が拡がっている。
第7章で解説したとおり、北極圏がススで温暖化しているけれど、インドの気温上昇の一因もスス。

さらに、第11章の第8節で引用した「北米最大の地下帯水層が枯渇」という見出しの記事、そして、第12章の[注6]で引用した「ヒマラヤ氷河の融解速度、従来予測の10分の1」という見出しの記事に見えるとおり、インドは地下水の汲み上げが凄まじい。
地中の水分が少なくなれば、乾燥し気温が上がる。

さらに、熱帯では農地の拡大が気温上昇の原因になっている。


Changing vegetation cover alters the radiative and non-radiative properties of the surface. The result of competing biophysical processes on Earth’s surface energy balance varies spatially and seasonally, and can lead to warming or cooling depending on the specific vegetation change and background climate. Here we provide the first data-driven assessment of the potential effect on the full surface energy balance of multiple vegetation transitions at global scale. For this purpose we developed a novel methodology that is optimized to disentangle the effect of mixed vegetation cover on the surface climate. We show that perturbations in the surface energy balance generated by vegetation change from 2000 to 2015 have led to an average increase of 0.23?±?0.03?°C in local surface temperature where those vegetation changes occurred. Vegetation transitions behind this warming effect mainly relate to agricultural expansion in the tropics, where surface brightening and consequent reduction of net radiation does not counter-balance the increase in temperature associated with reduction in transpiration. This assessment will help the evaluation of land-based climate change mitigation plans.


(「Nature Communicationsvolume,9(2018)679」のabstract)

もちろん、小規模な「降水に頼る天水農業」に責任は無いけれど、急速な経済発展に伴う乱開発が酷い。


雨は解決策にならない? 飲料水危機に直面するインド
2016年6月30日 11:57 発信地:ギャングノーリ/インド
インドの大部分が干ばつの被害を受け、モンスーンによる雨が待ち望まれている中、乾燥して気温も高い北部の、とある村は水であふれている。
しかし、この農作地の豊富な水は重金属による汚染が懸念されており、世界第2位の人口を抱えるインドの課題が浮き彫りとなっている。

河川や湖、地下水の汚染に加え、干ばつに見舞われている地域での慢性的な水不足もあり、インドの水に関する問題は深刻だ。
北部ウッタルプラデシュ州ギャングノーリ村の住人は、地下水が地元企業の廃棄物に汚染されているのではないかと疑っている。
住人のディビヤ・ラティさんは、庭でバケツに張った水で遊ぶ娘を見ながら、「子ども達は腹痛や肌の問題を訴えていて、健康が心配だ」と話した。
世界資源研究所(WRI)によると、インドではヒ素や硝酸塩など、少なくとも1種類の有害物質に地下水が汚染されている地域で暮らす住民は、1億3000万人以上に上るという。
ナレンドラ・モディ首相は、汚染が深刻なガンジス川の浄化に数10億ドルを投じると表明。下水や産業廃棄物の水路への流入を阻止するための取り組みも進められている。しかし、一部の地域では、長期にわたって地下水の管理が行き届いていなかったため、こうした取り組みも手遅れとの指摘もある。
■不足する飲料水
インドの一部地域では、モンスーンによる降雨が待ち望まれている。だが、専門家によると、排水管理を改善しなければ、モンスーンの豪雨も問題の解決にはならないと指摘している。
「水の男」としてインドで知られる環境活動家のラジェンドラ・シン氏は、無計画な都市化が湿地帯や自然の貯水池を破壊してしまったため、雨が降っても水不足は解決しないと指摘。「単に洪水を起こすだけだろう」と話した。
ギャングノーリ村では、地下水の汚染が確認されたため、当局は公共の手押しポンプに赤い線を塗って警告。多くの住人は代わりに自宅の庭に設置した井戸から水をくみ上げているが、この地下水も汚染されている恐れがある。
「水に毒が入っている」と、農業従事者のダランベール・シンさん(50)。息子の重度の骨の奇形は、汚染された水が原因だと訴えた。
村長のダルメンドラ・ラティ氏は、5000人の村民のうち最大半数が水道水の供給を受けているとした上で、状況は「以前より、かなり改善された」と説明。一方で、近隣地域の産業廃棄物が依然として河川に捨てられており、汚染問題は続いていると語った。


(AFP/Trudy HARRIS)

乱開発の結果、土地の貯水力が失われ、その結果、乾燥して気温が上がり、さらに、乾燥が進み、という悪循環が生じている。
Hydrol.Earth Syst.Sci.,20(2016)1765」に依れば、インドでの「高温や干ばつ」の主因は乱開発。
「(CO2の排出に因る)地球温暖化で、インドでは過去30年間で約6万人もの農家が自殺に追い込まれた」と喚き立てて、本当の原因を覆い隠しているIPCC学派と朝日新聞こそが農家を自殺に追い込んでいる。

14.7 森林火災の不都合な真実

「CO2の排出で干ばつ」の非科学性は明らかであるにもかかわらず、IPCC学派と朝日新聞は尚も、CO2の排出(に因る干ばつ)で森林火災が増加している、と言い立てている。


米西部の森林火災、気候変動により30年で面積倍増 研究
2016年10月11日 15:00 発信地:マイアミ/米国
地球の温暖化と乾燥化を進行させている気候変動により、過去30年間に米国西部で発生した森林火災の延焼面積が約2倍に拡大したとの研究結果が10日、発表された。
査読審査のある学術誌の米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された論文「PNAS,113(2016)11770」によると、1984年以降、乾燥度と気温の上昇が原因の火災による延焼面積が4万1500平方キロ増加したことが分かった。これは、カリフォルニア州ロサンゼルス市の面積の約30倍に匹敵するという。
論文は、「1984~2015年に米西部の森林火災面積は、気候の自然変動のみから予測される水準を超えて、ほぼ倍増した」としながら、今後さらに猛烈な森林火災が起きることが予想されると警告している。
共同執筆者で、米コロンビア大学ラモントドハティ地球観測研究所(Lamont-Doherty Earth Observatory)の生物気象学者、パーク・ウィリアムズ(Park Williams)氏は「どれほど懸命に取り組んでも、森林火災の規模は拡大し続ける見通しで、その理由は実に明白だ」と述べた。森林火災は1980年代以降、増加傾向にある。
2016年に入ってから米西部では約1万2000平方キロに及ぶ森林が焼失した。過去最悪の年とはなっていないが、今後2か月の間に最も危険な状態に見舞われる恐れもある。
論文によると、2015年に米全土で起きた森林火災の延焼面積は約4万900平方キロに達し、全米省庁合同火災センター(NIFC)が1983年に原野火災面積の記録を開始して以来、最大となった。
同年の火災シーズンの消火活動に要した連邦政府の費用も、過去最高の21億ドル(約2200億円)に上った。
研究チームは森林の乾燥状態について、パルマー渇水指数(Palmer Drought Severity Index)、マッカーサー森林火災危険指数(MacArthur Forest Fire Danger Index)、カナダ森林火災危険評価システム(Canadian Forest Fire Danger Rating System)などを含む8種類の評価システムを分析して、今回の数字を算出した。
しかし、害虫による樹木枯死の影響や雪解けの早期化に起因する土壌水分の変化、温暖化で発生頻度の増加が予想される雷による火災など、その他の要因は考慮されていないため、今回の推定値は実際より低い可能性があると研究チームは指摘している。


(AFP)


2016年11月5日の朝日新聞朝刊紙面より

しかし、その後、同じ「査読審査のある学術誌の米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された論文『PNAS,113(2016)13684』によると」、森林火災増加の原因は土地利用の変化(乱開発)であり、(CO2の排出に因る)気候変動ではないことが分かった。
論文の著者はこのように述べている。


Forest fire activity in California’s Sierra Nevada since 1600 has been influenced more by how humans used the land than by climate, according to new research led by University of Arizona and Penn State scientists.
For the years 1600 to 2015, the team found four periods, each lasting at least 55 years, where the frequency and extent of forest fires clearly differed from the time period before or after.
However, the shifts from one fire regime to another did not correspond to changes in temperature or moisture or other climate patterns until temperatures started rising in the 1980s.
“We were expecting to find climatic drivers,” said lead co-author Valerie Trouet, a UA associate professor of dendrochronology. “We didn’t find them.”
Instead, the team found the fire regimes corresponded to different types of human occupation and use of the land: the pre-settlement period to the Spanish colonial period; the colonial period to the California Gold Rush; the Gold Rush to the Smokey Bear/fire suppression period; and the Smokey Bear/fire suppression era to present.
“The fire regime shifts we see are linked to the land-use changes that took place at the same time,” Trouet said.
“We knew about the Smokey Bear effect - there had been a dramatic shift in the fire regime all over the Western U.S. with fire suppression. We didn’t know about these other earlier regimes,” she said. “It turns out humans - through land-use change - have been influencing and modulating fire for much longer than we anticipated.”


(「Forest Fires in Sierra Nevada Driven by Past Land Use」より)

前節で解説したとおり、熱帯では農地の拡大が温暖化を招いているけれど、それは他の地域にも当て嵌まる。
カリフォルニアでは、その後も大規模な森林火災が起こったけれど、ワイン生産のために原野を伐り払ってブドウ畑にしたことが、その一因。


ワイン産地に打撃 支えた移民「散り散り」米国原野火災
サンタローザ=宮地ゆう
2017年10月21日12時21分
米カリフォルニア州北部のソノマ郡、ナパ郡などで広がった原野火災は、現地時間19日までに42人の死亡が確認された。米国でも有数のワイン産地だが、将来を見通せない状況だ。
被害が大きかったソノマ郡サンタローザ。焼け焦げた住宅地からは人影が消え、リビングの椅子やベッドはフレームだけが残る。溶けた緑色のワインボトルがくっついて塊となり、ワイナリーがあったことがわかる。
8日夜に発生した火災は19日も燃え続けた。東京23区の約1.4倍にあたる約860平方キロメートル以上が焼け、7千近い建物が焼失。米メディアによると、現在も50人以上と連絡がとれず、1万5千人以上が避難生活を送る。
スポーツジム勤務ジェイク・フォービスさん(31)の自宅も全焼した。「煙の臭いで外を見たら、丘の向こうが赤く染まっていた。突風が吹き荒れ、10分足らずで家は炎に囲まれた」。義母が近所の家を回ってドアをたたいたが、親しい隣人だった80代の夫婦は命を落とした。「あと30秒でも出るのが遅れたら、僕たちも助からなかった」
米国からの輸出ワインの9割がカリフォルニア産だ。この地域は高級ワインで知られ、日本のツアー客も多かった。カリフォルニア州のワイナリーで作るワイン協会によると、2016年の米国産ワインの日本への輸出額は8700万ドル。火災による被害の全容はつかめていない。
ケン・モホルトシーバートさん…


カリフォルニア州北部カリストガで11日、原野火災で焼失したブドウ畑=AFP時事


(朝日新聞デジタル)

焼け焦げたブドウ畑の中の樹木が未だ緑色を残しているのは、その事実を裏づけている。

確かに、ワイン用のブドウは以前から栽培されているから、ブドウ畑だけなら、これほどの森林火災は起こらなかったかもしれない。
近年は大麻の栽培が追い討ちをかけたのだ。


マリフアナ栽培農園も被災、米カリフォルニア州の山林火災
2017.10.15 17:51
米カリフォルニア州北部で続く大規模な原野火災で、個人的な嗜好(しこう)用のマリフアナ販売の州内での解禁を来年1月に控えるマリフアナ栽培農園の多くが焼失被害などを受けていることが15日までにわかった。
これら業者は、米連邦政府がマリフアナを禁止しているため事業に保険をかけることが出来ず、泣き寝入りを迫られる苦境に直面している。
マリフアナの生育や販売を手掛ける企業「テラ・テック」のデレク・ピーターソン最高経営責任者(CEO)は、業者は通常、施設に500万ドル(約5億6000万円)以上、作物栽培に最大で300万ドル投資しているとの実情を説明した。
カリフォルニア大麻産業協会の報道担当者によると、州内には1万~1万5000の栽培農園がある。火災の被害を受けた農園数を把握するには時期尚早としながらも予想を上回る規模になる可能性に触れた。
同州での山林火災は季節により定期的に起きているが、近年は一層悪化している。マリフアナ栽培農園が被害を受けるのも初めてではない。
今回の火災でブラウン同州知事は計8郡に非常事態宣言。ワイン産地として有名なナパ、ソノマやメンドシーノ各郡も含まれた。メンドシーノも含め「エメラルド三角地帯」と呼ばれるマリフアナ栽培地と重複する地区もある。ただ、三角地帯に位置するトリニティー、ハンボルト両郡には概ね延焼していない。
ピーターソンCEOは来年1月の販売開始に触れ、州内には他の栽培業者が多数分散しており、全般的な供給量には大きな影響はないと推測した。
同州では1996年以降、医療用マリフアナが合法化された。嗜好用は昨年の住民投票で承認された。


(CNN)

皮肉なことに、その後、カリフォルニアではかなりの雨が降って水害が起こった。


米カリフォルニア州で土石流 家屋倒壊、5人死亡か
2018年1月10日 7:22 発信地:ロサンゼルス/米国
米カリフォルニア州南部で豪雨による土石流が発生し、家屋が倒壊するなどの被害が出ている。当局が9日、発表した。5人の死者が出ているとの情報もある。
死者に関して消防局と保安官事務所の確認は取れていないが、複数の報道によると、サンタバーバラ郡消防局(SBCFD)は、ロサンゼルス北西のモンテシートでの救助作業中に泥とがれきの中から複数の遺体が発見されたと明らかにした。
この土石流で国道101号が50キロ前後にわたり通行止めとなり、地域一帯で交通が麻痺したほか、多数の家屋が倒壊。地元紙ロサンゼルス・タイムズによれば、消防局には行方不明者が出ているとの通報が多数寄せられている。
米国立気象局によると、最大の降水量を記録したベンチュラ郡では計約130ミリの雨が降った。土石流の被害が出ている地域の多くが先月発生した森林火災「トーマス」の延焼範囲と重なり、植生による吸水力が低下している。


(AFP)

しかし、これも森林火災の原因を示している。
「土石流の被害が出ている地域の多くが先月発生した森林火災『トーマス』の延焼範囲と重なり、植生による吸水力が低下している」ということは、原野を伐り払ってブドウ農園と大麻農園にした結果、「植生による吸水力が低下し」て乾燥が進み、それが森林火災の一因になった、ということに他ならない。

但し、その後、やはり同じ「査読審査のある学術誌の米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された論文」に依れば、森林火災の最大の原因は失火である。


Fighting wildfires in the United States costs billions of dollars annually. Public dialog and ongoing research have focused on increasing wildfire risk because of climate warming, overlooking the direct role that people play in igniting wildfires and increasing fire activity. Our analysis of two decades of government agency wildfire records highlights the fundamental role of human ignitions. Human-started wildfires accounted for 84% of all wildfires, tripled the length of the fire season, dominated an area seven times greater than that affected by lightning fires, and were responsible for nearly half of all area burned. National and regional policy efforts to mitigate wildfire-related hazards would benefit from focusing on reducing the human expansion of the fire niche.


(「PNAS,114(2017)2946」の「Significance」)

14.8 猛暑の不都合な真実

IPCC学派と朝日新聞は、CO2の排出(に因る温暖化)が原因で、南国の生き物が日本列島を北上している、と騒ぎ立てている。


2017年4月23日の朝日新聞朝刊紙面より

2018年2月1日の朝日新聞朝刊の科学欄より(「浜口さんらは昨年1月に論文で報告し」は「Marine Biodiversity Records,10(2017)4」、「フィリピンなどに生息する『スミゾメガキ』が15年に」は「Fisheries Science,81(2015)267」、「沖縄や奄美地方に生息する『ポルトガルガキ』が16年に」は「Plankton Benthos Res.,11(2016)71」)

本当だろうか?
下図は我国の年平均気温(偏差)の推移である。

2013031901
図14-11 我国の年平均気温の推移

気象庁は、CO2の排出が原因で気温が上がり続けているかのように、赤い直線を引いているけれど、それに依れば、20世紀前半の気温上昇は20世紀後半と同じほど速かった。
CO2の排出は20世紀後半に激増したのだから、CO2の排出が原因なら、そんなことはあり得ない。
第5章で解説したとおり、赤い直線の20世紀前半は太陽活動の活発化が原因。
しかも、観測された気温(青線)は、1940年代は赤い直線より低く、1960年前後は赤い直線より高く、その後、再び下がっている。
もちろん、それは自然変動だから、1960年前後の気温までは自然変動の範囲内。

その後、1970年代と80年代は気温(青線)が下がったにもかかわらず、その間も赤い直線が上がり続けているのは、1980年代末に急激な気温上昇が起こったからだが、「Progress in Oceanography,47(2000) 103」に依れば、それは1980年代末に北太平洋で起こった「Climate Shift」。
下図に見えるとおり、北太平洋の熱量が急上昇した。

2014022603図14-12 北太平洋の熱量の推移(「SkepticalScience Still Misunderstands or Misrepresents the El Nino-Southern Oscillation (ENSO)」より)

それに伴って、海水温も急上昇した。

2016061401図14-13 北太平洋の海水温の推移(「Arguments For and Against Human-Induced Ocean Warming」より)

我国の気温と同様に、70年代と80年代は水温が下がっていたが、80年代末に一気に上昇した。
と言うよりも、上図が原因で、図14-11は結果。
第10章の第1節で引用した「地球温暖化の熱、海の吸収量が急加速」という見出しの記事に見えるとおり、海は「人為的な温室効果ガスによって生成される過剰な熱の90%以上を吸収」するけれど、CO2が増加するにつれて増えていくのだから、図14-12に見える1980年代末の不連続で急激な上昇は起こり得ない。
もちろん、気候モデルは1980年代末の不連続で急激な上昇を再現できない。
1980年代末に起こった「Climate Shift」は自然変動。[注1]
図14-11の赤線の1990年は青線の1960年とほとんど同じだから、赤線の1990年までは自然要因。

ならば、赤線の1990年以降はCO2の排出が原因か?
そうではない。

第10章の第1節で引用した「平均気温上昇の原因は? 地球全体の傾向、やはりCO2」という見出しの記事に見えるとおり、2013年の8月に高知県四万十市江川崎で史上最高気温を記録し、人為的(排出CO2)温暖化説の権威と目されている御老公が「熱を吸収しやすい二酸化炭素(CO2)の大気中濃度が増えているのだから、最高気温が更新されるのは当然」と公言し、前章の第3節で引用した「温暖化に挑む:平均気温の伸び停滞、なぜ 解明進む『ハイエイタス』現象、再上昇へ警告も」という見出しの記事に見えるとおり、江守正多も「ハイエイタスと言われているにもかかわらず、気温の最高記録が出ている。このデータを直視し、国際社会は温室効果ガス削減策や被害軽減策の議論に真剣に向き合ってほしい」と言い立て、そして、第1節で引用した2013年9月8日の朝日新聞記事に見えるとおり、「微動だにしていない」木本昌秀も「(CO2の排出に因る)温暖化がなければ、この夏、これだけ多くの地点で最高記録を更新することはなかっただろう」と言い張っていたけれど、江川崎のアメダスは観測条件が劣化していた。


四万十市の気温記録に熊谷市民「観測所の芝生刈れば勝てる」
2013.8.23 07:00
8月12日、高知県四万十市西土佐にある江川崎地域気象観測所で、国内観測史上最高気温となる41.0度を記録した。しかし、この「41.0度」という新記録自体を、疑問視する向きがある。気象庁の気温観測地点は全国に927か所あるが、観測条件を一定にするために温度計は地上1.5mの高さに設置されており、「人工熱源からは充分に離す」「温度計の周囲は30平方メートル以上の芝生を敷く」というルールがある。ところが江川崎の観測所は、芝生が剥げている上、すぐ隣は広大なアスファルトの駐車場なのだ。
「熱のこもるアスファルトが、測定気温の上昇に影響を与えたことは否定できないと思います。正確な気温を測定する場所として、この江川崎観測所は、ベストな環境とは言い難いんです」(気象予報士の森田正光さん)

これに怒り心頭なのが、2007年8月に40.9度を記録して以来日本一の記録を保持してきた埼玉県熊谷市の住人である。
これまで熊谷市は『あついぞ!熊谷』をキャッチフレーズに、うちわやTシャツなどの販売や、各飲食店で辛いメニューを提供する「くま辛」なるプロジェクトも展開するなど、「暑さ日本一」をPRしてきた。それだけに、日本一の座を奪われた地元住人の悔しさは大きい。
「冗談じゃないですよ! 熊谷の観測所はちゃんと芝生の上にあるし、周囲に熱源もありません。隣がアスファルトの観測所なんて、不公平です」(40代男性)
「熊谷の観測所も、芝生を刈って隣を駐車場にしたらいいんです。そうしたら、すぐに42度くらいいくんじゃないですか?」(30代男性)
実際、2010年9月に京都府の京田辺市で39.9度を観測した時には、温度計にツタが絡まっていることが発覚し、ツタにより風が妨げられ、熱が籠もって温度が上がった可能性があるとして、気象庁が記録を認めなかったことがある。
今回も京都と同じケースだと思います。
気象庁はちゃんと現地に行って観測所の調査をしてほしいです」(40代女性)
熊谷市民がこう憤る一方で、「くま辛」プロジェクトの実行委員会事務局長の大関暁夫さんは冷静に語る。
「ぼくはむしろ、日本一を四万十市に譲れてよかったと思っています。暑さアピールで盛り上がるのは最初だけで、暑いことが定着してくると、途端に”行きたくない町”になるんです。長い目で見ると経済効果はマイナスなんですよ。気温以外で魅力的なものを作らないとダメ。四万十市も、単に”暑さ日本一”だけをPRしていくと、すぐに観光客は減ってしまうと思いますよ。これからは、お互い協力できるところはしていきたいですね」
町興しも “ヒートアップ” しすぎには要注意です。


(女性セブン 2013年9月5日号)

観測の劣化は京田辺の事件以降に指摘されていたことである。


京田辺だけじゃない!各地に草だらけのアメダス
9月の国内最高気温(39.9度)を観測した京都府京田辺市の地域気象観測システム(アメダス)に草が巻き付いていたのと同じように、環境の悪化した観測施設が各地にあることが、東北大名誉教授の近藤純正さん(76)(気象学)らの調査でわかった。
公務員削減で測候所の無人化が進んでおり、管理の強化を求める声が強まりそうだ。
近藤さんらは、約5年前から全国100か所以上のアメダスや無人測候所を訪ね、環境を調査した。その結果、植物の繁茂など、観測に影響するとみられる例が数十か所あったという。
昨年6月に調査した埼玉県内のアメダスでは、雨量計が草で覆われていた。熊谷地方気象台は「定期的に草刈りしており、データに問題はない」とするが、雨量計は受水口から入る降水を0.5ミリごとに測る仕組みで、雨粒が葉にはじかれる恐れがある。岡山県の無人測候所では、約40年間に年平均風速が33%減少し、年平均気温は周辺より0.4度上昇したが、この間に周辺の桜並木が風速計の高さ(約12メートル)まで成長、風を妨げた可能性がある。


(2010年9月9日14時34分 読売新聞)

「京都府京田辺市の地域気象観測システム(アメダス)に草が巻き付いていた」ことは問題外だが、江川崎の例はヒートアイランド現象の萌芽と言える。
図14-11は、網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、水戸、銚子、長野、飯田、彦根、境、浜田、多度津、宮崎、名瀬、そして、石垣島の17箇所の平均気温であり、気象庁は、ヒートアイランド現象は無い、と言い張っているけれど、「東北大名誉教授の近藤純正さん」の研究に依れば、ヒートアイランドの影響を補正した値は気象庁の公表値の6割にすぎない。
もちろん、図14-11の赤線の傾きを0.6倍すればいい、ということではない。
上記17の地方都市では間近の四半世紀に都市化が進んだ。
近藤純正氏は高知県の出身で、高知市の気温上昇を詳細に調べているが、それに依れば、2000年以降の再開発で0.3℃も上がっている。
高知市は上記の17箇所に含まれていないが、17箇所でも高知市と同じことが起こっているはず。
従って、図14-11から都市化の影響を除くには、1990年以降を0.4×1.19=0.48℃下げるべきである。
そうすると、1990年以降の気温は赤い直線の1990年より僅かに高いだけ。
それがCO2の排出に因る温暖化。
CO2の排出は我国をほんの少し温暖化しただけである。
始めに紹介した2017年4月23日の朝日新聞記事の図を見ても、「南国の生き物」は1990年代から一気に北上しているが、それは1980年代末に起こった自然変動とヒートアイランド現象が原因。
第4節で採り上げた2017年1月24日の朝日新聞記事は「もっとも基本的な出発点は、米国の新大統領(トランプ氏)が『気候変動は現実である』という、教育を受けていないマダガスカルの村人さえも理解していることを認めることだ」と喚き立てていたけれど、「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『自然変動は現実である』という、高等教育を受けていない江川崎の小学生さえも理解していることを認めることだ」。

しかし、認めない。
2015年夏の猛暑はCO2の排出に因る地球温暖化が原因、と騒ぎ立てていた。

2015091701
2015年9月16日の朝日新聞朝刊紙面より

「微動だにしていない」木本昌秀の子分・渡部雅浩も、CO2の排出が原因、と言い張っていた。


The persistent Japanese heat wave that occurred in early August of 2015 was mainly attributed to intraseasonal disturbances, including TCs. Yet, it is found that the anthropogenic warming increased the probability of occurrence of the event by 1.5 to 1.7 times. The contribution of human-induced warming to the 2015 heat wave would have been more pronounced if there had not been a concurrent extreme El Nino event because El Nino has a cooling effect in Japan.


(「BAMS,97(2016)S107」の「conclusion」)

上の記事を書いた編集委員は首都圏の住人だろうが、東京では8月の第2週から気温がぐんぐん下がっていった。

2015091802
図14-14 「8月の天候 上旬は猛暑 下旬ヒンヤリ」より

その結果、下図に見えるとおり、8月の気温(偏差)は平年よりも低かった。

2015092406
図14-15 2015年8月の全球平均気温偏差分布(NOAA・NCEP)

西日本では7月から気温(偏差)が低かった。

2015082214
図14-16 2015年7月の全球平均気温偏差分布(NOAA・NCEP)

2015年8月上旬の猛暑は気象現象にすぎない。
渡部雅浩は「it is found that the anthropogenic warming increased the probability of occurrence of the event by 1.5 to 1.7 times」と言い張っているけれど、IPCCの気候モデルは図14-11の青線を再現できるのか?
しかし、論文にそのようなグラフは見当たらない。
その論文に限ったことではない。
気象庁の「異常気象レポート2014」も、CO2の排出で異常気象、と喚き立てているけれど、やはり、見当たらない。
再現できないから示さないのだ。
「it is found that the anthropogenic warming increased the probability of occurrence of the event by 1.5 to 1.7 times」の非科学性は明らかであろう。
図14-11のデータを解析すれば、CO2の影響が弱いことは明らか。
「it is found that the anthropogenic warming increased the probability of occurrence of the event by 1.5 to 1.7 times」はCO2の影響を著しく過大評価した気候モデルの妄想にすぎない。[注2]
「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『自然変動は現実である』という、高等教育を受けていない江川崎の小学生さえも理解していることを認めることだ」。

しかし、認めない。

2017030101
2017年2月26日の朝日新聞朝刊紙面より

もう一度言うが、「気象研究所の今田由紀子研究官らがこの夏を再現すると、1.2度以上の猛暑になる確率は12.4%と求まった。温暖化がない場合は1.73%で、7倍ほど起きやすくなっていた」と言い張っているけれど、そのシミュレーションは図14-11の青線を再現できるのか?
1980年代末の不連続な気温上昇を再現できるのか?
これは基本中の基本である。
ところが、決して言及しない。
再現できないから、だんまりを決め込んでいるのだ。
再現できないのだから、「温暖化がない場合は1.73%で、7倍ほど起きやすくなっていた」は科学と全く無関係な与太話にすぎない。

この記事の右下の図は前章の第3節で採り上げた論文。
青線(「人為影響がない場合」)の1980~90年代と細い黒線(「観測された気温」)の2000年以降との差0.3℃が人為的要因の気温上昇。
CO2の排出は20世紀後半以降に急増したから、1951年から2010年までの60年間で0.3℃であり、10年当り0.05℃にすぎない。
一方、「東京大学先端科学技術センターの小坂優准教授は・・・こうした自然変動が、気温の上昇期と停滞期のタイミングを決めてきたという」は第10章の第4節で引用した「熱帯太平洋『冷や水効果』 海水温低下で0.3度抑制」という見出しの記事が採り上げている論文。
「40年代、70年前後にも気温が低めになる時期が見えた」のは自然変動だった。
しかし、IPCCはエアロゾルが原因と言い張っている。
IPCCの気候モデルはCO2の影響を著しく過大評価し、エアロゾルで辻褄合わせしているのだ。
「人為的な影響で温室効果ガスの濃度が高くなった『現実の地球』と、高くなる前の濃度にとどめ海水温の上昇も差し引いた『温暖化のない地球』で、異常気象が起きた前後の大気の状態を再現する」は、その気候モデルに他ならない。
気候モデル上の「非現実の地球」を「現実の地球」と言い立ててて、「7倍ほど起きやすくなっていた」と喚き立てているだけ。
先に説明したとおり、「例えば、2013年の猛暑。高知県四万十市で41.0度を記録し」たのは「熱のこもるアスファルトが、測定気温の上昇に影響を与えた」からであるにもかかわらず、「7倍ほど起きやすくなっていた」と喚き立てるのは、IPCCの非科学性を物の見事に露呈したと言えよう。
「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『41.0度はアスファルトの現実である』という、高等教育を受けていない江川崎の小学生さえも理解していることを認めることだ」。

しかし、認めない。
2017年の夏も、CO2の排出で猛暑、と騒ぎ立てていた。[注3]


2017年7月14日の「天声人語」

これを書いているのも首都圏の住人だろうが、下図に見えるとおり、関東は空梅雨だった。


図14-17(「関東 戻り梅雨で日曜もスッキリせず」より)

夏至後の一ヶ月は最も日差しが強いから、空梅雨になれば、暑くなるのは当然。
その証拠に、7月23日以降は戻り梅雨で、東日本の気温は平年よりも低かった。


図14-18 7月23日から8月5日までの東アジアの気温偏差(NCEP)

我国の気温は1990年に急上昇した後はほとんど上がっていない。
図14-11の青線が1990年以降も上がり続けているのは、2000年以降に年々の変動幅が小さくなったからだが、それはヒートアイランドに他ならない。
「とても『小』とは言えぬ日が続く」のは気象現象であり、「暑気払いに出かけたくなる期間が年々長くなる気がする」のはヒートアイランドが原因。

第1節で引用した2016年8月30日の社説に見えるとおり、朝日新聞は2016年も「今年の夏の天気は異例続きだった。大阪では8月の猛暑日が計23日と、1883年の統計開始以来の最多記録となった」と騒ぎ立てていた。
しかし、京都では「統計開始以来の最多記録とならなかった」。


8月の猛暑20日 過去最多に迫る 熱中症搬送 京都府内1118人
2016年8月31日 22時10分
連日うだるような暑さに見舞われた今年の夏。京都、滋賀とも気温が35度を超える猛暑日が続いた。熱中症で病院に搬送される人や、海や川で遊泳中に溺れて亡くなる事故も相次いだ。
昨年より6日早い7月18日に梅雨明け発表となった近畿地方。特に7月末からは昼夜を問わず連日の酷暑となり、京都地方気象台が発表する高温注意情報は7月28日から8月26日までの連続30日に達した。最高気温は京都市で37.9度(8月6日)、東近江市で36.6度(同)を記録したのを筆頭に、8月の猛暑日回数は京都市で計20日を数え、過去最も多かった1995年(計22日)に迫った。
熱中症で倒れる人も続出した。総務省消防庁の調べでは、7月1日~8月28日の熱中症による救急搬送は京都府で1118人(前年同期1287人)、滋賀県で512人(585人)。うち3週間以上の入院が必要な重症者は京滋で計21人に上った。7月5日に京都市伏見区で畑作業をしていた男性(75)が意識を失ったほか、8月19日夜には京都市南区の男性(49)が自宅で意識がもうろうとなり、救急搬送された。
京都府警によると、7~8月の水難事故は前年同期より1件少ない9件で、5人が死亡した。海では7月、舞鶴市で磯釣りをしていた南丹市の男性(41)や、京丹後市の海水浴場で遊泳中だった大阪府枚方市の男性(40)ら計4人が溺れて亡くなった。8月7日には、京都府笠置町の木津川で泳いでいた兵庫県の男性(19)が流されて死亡した。
関西電力によると、新電力も含めた管内の電力供給力に対する需要の比率を示す使用率は、8月5日午後3時台の94%が今夏の最高だった。節電の定着などで電力が切迫する状況はなく、関電は「電力需給は安定していた」(広報室)としている。


(京都新聞)

「大阪では8月の猛暑日が計23日と、1883年の統計開始以来の最多記録となった」のはCO2の排出が原因ではない。
大阪は既に著しく都市化が進んでいるとは言え、乱開発は止まるところを知らない。
イチョウ並木の美しかった御堂筋の建築高さ制限を緩和した結果、ヒートアイランドが一層酷くなった。
中之島では朝日新聞が巨大なツインタワーを建設している。


2017年3月30日の朝日新聞朝刊紙面より

「大阪では8月の猛暑日が計23日と、1883年の統計開始以来の最多記録となった」のは朝日新聞が原因である。

14.9 台風の不都合な真実

朝日新聞は、第1節で引用した2016年8月30日の社説で「台風10号が日本列島に接近している。上陸すれば1カ月で4個目で過去最多タイとなる・・・9号上陸の際は、東日本の広い範囲で避難勧告が出された・・・台風は1号が7月3日に発生、統計開始の51年以降で2番目に遅かったが、8月に入ってたて続けに7個が発生。北海道には初めて三つも上陸した・・・相次ぐ極端な気象は、地球温暖化との関係も指摘される」と騒ぎ立てていたが、その前日にもこんな記事を掲載していた。

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2016年8月29日の朝日新聞朝刊紙面より

前節で採り上げた2017年2月26日の朝日新聞記事も「気象研の高薮出部長らは、別の方法で13年にフィリピンを襲った台風30号を分析した・・・16回のうち15回で温暖化がある方が勢力が強く、高潮は温暖化で平均2割高くなったという」と騒ぎ立てていたけれど、気象庁のレポートに依れば、強い台風の発生数は1970年代後半から変わらない。

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図14-19 「異常気象レポート2014」の118ページの図1.3.11

第4節で採り上げた2017年1月24日の朝日新聞記事は「もっとも基本的な出発点は、米国の新大統領(トランプ氏)が『気候変動は現実である』という、教育を受けていないマダガスカルの村人さえも理解していることを認めることだ」と喚き立てていたけれど、「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『《温暖化 台風のリスク増》は非現実である』という、教育を受けていないフィリピンの村人さえも理解していることを認めることだ」。

しかし、認めない。
上図は間違っている、と言い出した。


中国や日本を襲う台風、気候変動で強大化か 研究
2016年9月6日 09:45 発信地:パリ/フランス
中国、台湾、日本、朝鮮半島を襲う台風は近年の海水温上昇により勢力が強まってきており、今後さらに激しさを増すとみられるという研究成果「Nature Geoscience,9(2016)753」が5日、英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス(Nature Geoscience)に発表された。
科学者らはこれまで、太平洋北西部における台風の強度と頻度の変化を特定するのに苦戦してきた。それらの変化に地球温暖化が果たす役割を正確に突き止めることはさらに難しかった。
米国を拠点とする執筆者の梅偉(Wei Mei)氏と謝尚平(Shang-Ping Xie)氏によると、台風研究で最も広く用いられている米海軍合同台風警報センター(JTWC)と日本の気象庁(JMA)のデータからは相反する傾向が現れていた。
しかし入手可能な記録データについて方法論の違いを補正した結果、単一の明確な傾向が見いだされた。「この37年間で、東アジアおよび東南アジアを襲った台風の強度は12~15%増大している」という。
こうした台風強度の増大は、海面水温の上昇と関連していることが、データで示された。海面水温上昇は気候変動に起因する可能性があるが、これはまだ証明されていない。
研究チームによると、地球温暖化の原因となる温室効果ガスを人間が排出し続けた場合の海面水温上昇の予測は「中国本土東部、台湾、朝鮮半島、日本を襲う台風が今後、さらに強度を増すことを示唆している」という。「激しい台風によって相当大きな損害が出ることを考えると、これは、この地域の人々や資産に対する脅威が高まることを示している」
これら沿岸地域の人口は急速に増大しており、海水面も上昇を続けていると研究チームは指摘した。
2015年12月、気候変動の進行阻止を目標とする「パリ協定」が採択された。気候変動は、暴風雨の強大化、干ばつの長期化、海面上昇による陸地の水没などを引き起こす恐れがある。
気候変動の進行阻止は、化石燃料の使用で発生する温室効果ガスの排出量を抑制することで達成されると考えられる。


(AFP)

「台風研究で最も広く用いられている米海軍合同台風警報センター(JTWC)と日本の気象庁(JMA)のデータからは相反する傾向が現れていた。しかし入手可能な記録データについて方法論の違いを補正した結果、単一の明確な傾向が見いだされた」は下図。

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図14-20 「Nature Geoscience,9(2016)753」の図1より

ならば、「JTWC」、または、図14-19を修正した「Adj. JMA」が正しいと認めよう。
「台風は近年の海水温上昇により勢力が強まってきており」は黒い破線と赤い破線を指している。
しかし、それはグラフの左端(1970年代後半)が少なく、右端(2010年代)が多いからにすぎない。
第7章の第7節で採り上げた2016年11月4日の朝日新聞記事はこの論文を盾に「米国の研究チームは9月、東アジアに上陸した台風のピーク時の風速が過去約40年間で15%増加したと発表した」と騒ぎ立てていたけれど、破線ではなく実線を見ると、増加していたのは、70年代後半から1990年前半までの約20年間だけで、1990年代前半からは増加していない。
第10章図10-14と見事に一致している。
1990年代前半から温暖化は進んでいないことが、台風の記録からも裏づけられたのだ。
黒い破線や赤い破線を2015年以降に延長して、「今後さらに激しさを増すとみられる」と言い立てているのだが、それは全く成り立たない。

にもかかわらず、しかも、気象庁のデータ(図14-19)では、強い台風とCO2の増加に因果関係は認められないにもかかわらず、気象庁と朝日新聞は尚も、CO2の排出で台風が強大化する、と騒ぎ立てている。


2017年9月15日の朝日新聞朝刊紙面より(当該論文は「Journal of Climate,30(2017)9703」


2017年10月27日の朝日新聞朝刊紙面より

しかし、気候モデルの計算結果にすぎない。
図14-20は「これらのモデルが、化石燃料の燃焼で排出される二酸化炭素(CO2)による温暖化効果を誇張している」ことを示しているのだから、「台風2割巨大化」「日本近海の猛烈台風増えそう」は非科学的な妄想にすぎない。
しかも、強い台風は20世紀前半に多かったことも新たに分かった。


強い台風、20世紀前半にも日本上陸 横浜国大が分析
2016/10/9 23:43
横浜国立大学の筆保弘徳准教授ら「天気,63(2016)855」は、気象庁が統計を取り始める前の20世紀前半に、強い台風が何度も日本に上陸していたことを独自の手法で明らかにした。当時は海面水温が現在より低かったため、台風の強さと海面水温の関係がそれほど深くない可能性が出てきた。
中央気象台(現気象庁)が刊行した「気象要覧」など4つの資料を分析し、1900~50年の上陸数が174個(年平均3.4個)と推定した。気象庁の統計によると…


(日本経済新聞 電子版)

「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『《台風2割巨大化》《日本近海の猛烈台風増えそう》は妄想である』という、教育を受けていないフィリピンの村人さえも理解していることを認めることだ」。

しかし、認めない。
尚も、2017年に米国南部を襲ったハリケーン「ハービー」はCO2の排出(に因る温暖化)が原因、と喚き立てている。


朝日GLOBE、2017年10月号より

しかし、米国でも19世紀末や20世紀前半に強いハリケーンが上陸していた。

基本原理に立ち返って考えてみよう。
第10章の第1節で引用した「地球温暖化の熱、海の吸収量が急加速」という見出しの記事に見えるとおり、「地球表面の3分の2を覆う海洋は、人為的な温室効果ガスによって生成される過剰な熱の90%以上を吸収」するから、CO2の増加で海に蓄えられるエネルギーは増加する。
台風、ハリケーン、そして、サイクロンのエネルギー源は海だから、CO2の増加で台風、ハリケーン、サイクロンのエネルギーも大きくなる、つまり、強くなるというのが、「世界気象機関(WMO)の専門家チームは、米国南部を襲ったハリケーン『ハービー』について『温暖化が影響した可能性がある』という見解を発表した」論拠。
IPCCに依れば、1970年代以降の急激な気温上昇は専らCO2の増加が原因だから、そして、前章で解説したとおり、ハイエイタスは存在しない、21世紀も20世紀第4四半期と同じペースで気温は上がり続けているから、「個々の異常気象と温暖化を結びつけることに慎重な科学者も、無視できないほどになっている」のなら、台風とハリケーン、そして、サイクロンのエネルギー総量は増加し続けているはず。

図14-21 或る月の前後1年間に発生した台風やハリケーン、サイクロンのエネルギー総量の推移

ところが、図14-20の(黒い実線と赤い実線)と全く同じで、1970年代後半から1990年まで増加していたけれど、1990年代前半から増加していない。
これは決定的。
第4章図4-3第10章図10-14図10-15図10-16、そして、上図、それら5つの独立したデータが、しかも、CO2増加に因る温暖化の基本原理に関わるデータが、1990年代前半から温暖化が進んでいないことを示しているのだ。
「これらのモデルが、化石燃料の燃焼で排出される二酸化炭素(CO2)による温暖化効果を誇張している」ことは「個々の異常気象と温暖化を結びつけることに軽率な科学者も、無視できないほどになっている」。

14.10 厳冬の不都合な真実

IPCC学派と朝日新聞は、CO2の排出(に因る温暖化)で積雪が減った、と騒ぎ立てる一方で、CO2の排出(に因る温暖化)で豪雪、と騒ぎ立てている。


シエラネバダ山脈の雪塊量、過去500年で最低に 米加州干ばつ
2015年9月15日 13:07 発信地:パリ/フランス
米カリフォルニア州の都市や農地に水を供給しているシエラネバダ山脈の雪塊量が、過去500年で最低水準を記録しているとの研究論文が14日、発表された。
英科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジに掲載された論文「Nature Climate Change,6(2016)2」によると、「天然の貯水池」である雪塊の量は、2015年4月1日に測定された時点の数値が、1950~2000年の平均値の5%程度しかなく、同州の住民数千万人と500億ドル(約6兆円)規模の農業分野に慢性的な水不足をもたらすとの懸念が持ち上がった。
カリフォルニア州中部に位置する全長650キロのシエラネバダ山脈の雪塊は、同州で供給される給水量の60%以上をまかなっている。これには、ロサンゼルスとその周辺地域やサンフランシスコ湾の湾岸地域も含まれており、州内約2300万人分の飲料水に関係している。
同山脈における雪塊量は例年4月に最も多い。しかし皮肉なことに、2015年4月1日、カリフォルニア州のジェリー・ブラウン州知事は、同州初となる給水制限を発令した。
同論文の主執筆者で、米アリゾナ大学のバレリー・トルーエ(Valerie Trouet)教授は、このことついて、今年1~3月までの記録的な高温と、極端に少ない冬季の降水量が組み合わさったことが原因と説明している。
2015年の雪の量をめぐっては、1930年代に始まった観測調査以降、最低を記録していることがこれまでの調査ですでに明らかになっている。しかし今回の研究では、さらに時代をさかのぼって調査が行われた。
今回の研究では、毎年の冬季降水量を調べるため、シエラネバダ山脈と平行に走るセントラル・バレーに生育するブルーオークの老木約1500本の年輪が測定された。同州では年間の降水量が冬季に集中している。
過去に、これら木々に大量の水分を供給したであろう嵐は、同時に並列するシエラネバダ山脈にも降雪をもたらしたと考えることができるため、年輪の幅は、特定の年の雪塊の規模を知るための手がかりとなる。
研究チームは、こうして得た年輪のデータを、1500~1980年の期間における冬季の推定気温と比較し、年ごとの雪塊量のデータを作成した。
今回の研究から導き出されたデータから、「過去80年間どころか、過去500年間でも類をみない」ほど雪塊量が減少していることが分かったとトルーエ教授は指摘している。
米地質調査所(US Geological Survey、USGS)によると、現在、同州の貯水池120か所以上で、水位が満水時の5分の1以下となっており、190か所で半分を下回っているという。


(AFP/Marlowe HOOD)

20140212012014年2月9日の朝日新聞朝刊紙面より


北陸の大雪 日頃から備える意識を
北陸を中心に大雪の被害が続いている。37年ぶりの豪雪に見舞われた福井では、交通網が寸断され、鉄道の運休が相次いだ。雪は8日も降り続ける予報で、引き続き警戒が必要だ。
積雪が140センチを超えた福井市内では50代の男性が、雪に埋もれた車の中で一酸化炭素中毒とみられる症状で死亡したほか、除雪中の転倒による負傷者も続出した。福井県内では学校の休校が続き、コンビニなどで品不足も出始めている。
政府は自治体への除雪費用の支援を表明した。自治体の人手には限りがある。現地の声に耳を傾け、人とモノの援助にきめ細かく対応してほしい。
今回も、最近の大雪でみられる車の立ち往生が起きた。
福井、石川県内を結ぶ動脈の国道8号では、一時約1500台の車が動けなくなった。最初に1台の車が脱輪するなどし、後続車の前後に雪が積もっていった。国土交通省は立ち往生する車を監視カメラで見つけると、通行止めにして車の除去に向かうが、今回は雪の降り方が激しく後手に回ったようだ。
車内に長時間いることは健康を損ねる上、幹線道路は緊急車両の通行にも欠かせない。道路規制の判断や出動のタイミングが遅れないよう、国交省は今後の教訓としてもらいたい。
北陸はもともと世界有数の豪雪地帯である。積雪への備えが十分だったか、一段落すれば今後のために検証が必要だ。
日本列島では80年代後半から暖冬の年が多く、少雪の傾向があった。しかし去年2月は鳥取市で32年ぶりに積雪が90センチを超え、14年には山梨県で大雪による孤立集落が続出。05~06年の「平成18年豪雪」では新潟県などで死者が152人にのぼるなど、00年代に入って極端な大雪はたびたび現れている。
雪害で多いのは、雪下ろしによる事故である。毎年数十人~百人超が犠牲になり、多くが高齢者だ。地域によってはボランティアの若手が手伝っている。その際も作業は複数で行うことや、携帯電話を持ち、命綱やヘルメットを着用するなど、基本を心がけてほしい。
近年、南岸低気圧により、都心でも雪が降ることが珍しくない。先月は東京都心で20センチを超す積雪を記録した。雪に慣れない地域でも、行政の備えと、住民の心構えが欠かせない。
最新の気象情報を確認し、積雪予報の場合は不要不急の外出を控える。やむを得ず車を運転する場合はチェーンを装着、牽引(けんいん)ロープを搭載するなど、日頃から準備をしておきたい。


(2018年2月8日の朝日新聞社説)

「温暖化が進んで気温が上がると、雪雲の中に大気が抱えていられる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が増え、多くの雪を降らせる原因になる。このため、局所的に大雪となる『ゲリラ豪雪』となるケースが増加する」という理屈は、第1節で引用した2013年9月8日の記事に見える「温暖化に伴う気温の上昇で、大気が抱えていられる水蒸気量(飽和水蒸気量)は増える・・・飽和水蒸気量の増え方のほうが大きいため、雨の頻度は減る一方で、1回当りの降雨は激しくなる」と全く同じであり、飽和水蒸気量が増えるから、降雪が減る一方で降雪がゲリラ化したと言うのだが、第1節で解説したとおり、その理屈は成り立たない。
「過去80年間どころか、過去500年間でも類をみない」は下図だが、「過去80年間」を見ると、雪塊量の減少傾向が表れ出したのは1990年以降。

2016092302
図14-22 「Nature Climate Change,6(2016)2」より

図14-11に見える我国の気温と同じであり、図14-12、図14-13に見える1980年代末の「Climate Shift」、つまり、自然変動が原因。
確かに、シエラネバダ山脈の2015年の雪塊量は「過去80年間」で最低だが、2015年の記録が最新の観測機器に依るデータであるのに対し、年輪から得られた記録にそんな精度はない。
同じ精度なら、2015年の記録は過去500年間に繰り返し起こっていたはず。
実際、灰色のゾーンで示された誤差を考慮すれば、2015年と同じ、または、それ以下だった年が何回もある。
IPCCの気候モデルは第5章図5-8に基づいているのだから、つまり、IPCCに依れば、それらの年は現在よりずっと寒冷だから、2015年の記録はCO2の排出が原因ではない。
2015年の記録は過去にも繰り返された自然変動にすぎない。
その証拠に、2017年の冬季には積雪量が回復した。

「温暖化が進んで気温が上がると、雪雲の中に大気が抱えていられる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が増え、多くの雪を降らせる原因になる。このため、局所的に大雪となる『ゲリラ豪雪』となるケースが増加する」という理屈は成り立たない。
だから、「温暖化で降雪ゲリラ化」もデタラメ。
その証拠に、1981年の豪雪の方が酷かった。


福井市、積雪130センチ 「56豪雪」以来37年ぶり
2018年2月6日19時17分
福井市では6日午後2時現在の積雪の深さが136センチに達した。福井地方気象台によると、福井市で積雪が130センチを超えたのは、1981年の「五六豪雪」以来37年ぶりで、平年の6.4倍だという。24時間で降った雪の量は、66センチに上っている。
北陸地方は各地で雪が降り続いており、金沢市の積雪は69センチで平年の4.6倍、富山市は65センチで平年の2.6倍となっている。
6日午後2時現在、各地の積雪量は次の通り。九頭竜(福井県大野市)214センチ▽加賀菅谷(石川県加賀市)161センチ▽白山河内160センチ(同県白山市)▽大野(福井県大野市)130センチ▽武生(同県越前市)95センチ。

〈「56豪雪」〉 北陸地方は1981(昭和56)年の冬に記録的な豪雪に見舞われている。「56豪雪」と呼ばれ、福井市の積雪の深さは最大で196センチに達した。気象庁によると、住宅倒壊などの被害が相次ぎ、全国の死者は133人、行方不明者は19人に上った。


雪をかぶった郵便ポスト=福井市大手3丁目


(朝日新聞デジタルより)

図14-11を見ると、1980年代は気温が低かった。
1981年は特に低く、1901年の気温とほとんど同じ。
温暖化で豪雪なら、福井の積雪は1981年よりも多いはず。

そもそも、(CO2の排出で)温暖化なら、雪ではなく雨になるはずだから、「温暖化で降雪ゲリラ化」するはずがない。
そこで、「微動だにしていない」木本昌秀が、こんなことを言い出した。[注4]


3年連続「寒冬」の日本 背景には「温暖化」?
11月に入って一気に気温が下がった感のある日本。今年の冬は例年に比べて寒くなるという。気象庁は12~2月の寒候期の予測を9月に発表した。気象庁の藤川典久予報官(季節予報担当)は話す。
「気象条件により、暖かい冬になる可能性は低い」
ここで気になることがある。日本の冬は東日本、北日本では2年、西日本に至っては3年連続の寒冬だ。地球は温暖化しているはずだったのに、なぜ寒い冬が到来するのか。
実は、「温暖化」こそが、寒い冬の要因の一つとして考えられる、と言うのは国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書の執筆者、東京大学の木本昌秀教授(気象学)だ。
「ここ数年は温暖化が日本の冬が寒いことの要因の一つでした。北極付近の氷が溶け、周辺の大気の温度が高くなる」
その結果、大気の流れが変わり、日本に強い寒気をもたらす「シベリア高気圧」が拡大する配置になりやすい。ただし、これが今年の冬にあてはまるかどうかについては不明だという。
日本の冬の気温はここ10年は上昇していない。世界の気温も上昇しているようには見えない。別の要因があると、木本教授は続ける。
「この10年の温暖化のハイエイタス(中断)傾向には海水の温度が影響していました」
太平洋ではアラスカ沖から赤道付近にかけた海域と日本近海の間で、海水温の高温域と低温域の分布が約10~20年周期で交互に入れ替わる。現在は日本付近の低温域が「広い」ため、地球全体の気温を下げる方向に働いているという。
それなら「寒冷化」か、と早合点してはいけない。木本教授は断言する。
「これから本格的に温暖化することは間違いない」
北極の氷は減り続けており、海が熱を吸収しているのも確実で、温暖化は疑いようがない。
「その年、その場所の天気や気温などの一つ一つの事象は『自然のゆらぎ』によって変動がある。ですが、地球温暖化が進むというIPCCや科学者の見解は、微動だにしていない


(AERA 2013年12月9日号より)

それは気候モデルで説明できると言う。


ユーラシア大陸:「厳冬は地球温暖化の影響
◇「海氷減少で大気の動き変化が理由」東京大チームまとめ
近年のユーラシア大陸の厳冬は、地球温暖化などによる北極海の海氷減少の影響を受けているとの分析結果を、森正人・東京大特任助教らのチームがまとめ、26日付の英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版「Nature Geoscience,7(2014)869」で発表した。海氷減少で大気の動きが変化するのが理由という。温暖化がもたらす新たな異変として注目されそうだ。
ロシア、モンゴル、カザフスタンなどユーラシア大陸中央部では厳冬の頻度が増え、2004~13年の冬の平均気温は、その前10年に比べて約1.5度も低くなっている。
チームは、1979~2012年の北極海の一部、バレンツ海などの海氷面積データを使用。海氷が多い上位10年と下位10年の平均値を基にシミュレーションを実施し、海氷面積の違いによる大気の変化を調べた。
その結果、海氷が多いと厳冬になる確率が6.2%だったが、少ない場合には14.4%と2倍以上高くなった。海氷が少ない年は、大陸中央部を中心に時計回りの空気の流れが生まれ、北極海の冷たい空気が大陸側に流れ込みやすくなると考えられるという。
日本への影響については、海洋研究開発機構がバレンツ海で海氷が減ると厳冬になると報告している。【大場あい】


(毎日新聞 2014年10月27日 10時04分)

東京大学のプレスリリースを見ると、この論文はバレンツ海とカラ海の海氷の減少が気象に及ぼす影響を研究している。
「日本への影響については、海洋研究開発機構がバレンツ海で海氷が減ると厳冬になると報告している」のだから、当然、この論文も「バレンツ海とカラ海の海氷が減ると(日本で)厳冬になると報告している」かと思いきや、下図に見えるとおり、「厳冬にならないと報告している」。

2014102801図14-23 バレンツ・カラ海の海氷の減少に伴う、冬の地表気温(色)と地表気圧(等値線)の変化。(a)観測値および(b)モデルによるアンサンブルシミュレーションの結果(「ユーラシア大陸中緯度域で頻発している寒冬の要因分析 ~北極海の海氷の減少により寒冬になる確率は2倍 ~」より)

「実は、『温暖化』こそが、寒い冬の要因の一つとして考えられる」と言い張っていたのは、何だったのか?
しかも、上図を見ると、シミュレーションと観測値はかなり違う。
それに関しては「モデルで再現されたユーラシア大陸中央部の低温偏差は、観測に比べると小さい値を示していますが、これはモデルが観測を過小評価しているわけではなく、モデルでは除去される内部変動(その多くは北極振動)の影響が観測にはかなり含まれているためです」と抗弁しているけれど、自然の内部変動が大きいと認めたも同然。
上図の(a)と(b)で濃い青の地域は重なっているが、(a)の濃い青の地域のうち、(b)の濃い青の地域だけはCO2の増加(でバレンツ・カラ海の海氷の減少)に因るが、他の地域は内部変動に因る、などということはあり得ない。
(b)の濃い青の地域にも自然の内部変動が大きく寄与しているはず。
ところが、(b)のシミュレーションでは内部変動が考慮されていない。
にもかかわらず、(a)と同じほど濃い青色になっている。
気候モデルがCO2(の増加でバレンツ・カラ海の海氷の減少)の影響を過大評価していることは明白。[注5]

しかも、バレンツ・カラ海の海氷減少の主因も自然変動。
実際、下図に見えるとおり、バレンツ海の海水温(黒線)はAMO(赤線)と見事に連動している。

2014122005図14-24 「Geophys.Res.Lett.,36(2009)L19604」より

「1979~2012年の北極海の一部、バレンツ海などの海氷面積」の減少はAMOに伴う海水温上昇の影響が大きいことは明らか。
結局、「厳冬は(CO2の排出に因る)地球温暖化の影響」ではなく、厳冬は自然現象。
この事実はその後の研究で裏づけられた。


We investigate the relative magnitudes of the contributions of surface temperature trends from different latitude bands to the recent warming hiatus. We confirm from five different global data sets that the global-mean surface temperature trend in the period 1998?2012 is strongly influenced by a pronounced Eurasian winter cooling trend. To understand the drivers of this winter cooling trend, we perform three 20-member ensembles of simulations with different prescribed sea surface temperature and sea ice in the atmospheric model ECHAM6. Our experimental results suggest that the Arctic sea ice loss does not drive systematic changes in the Northern Hemisphere large-scale circulation in the past decades. The observed Eurasian winter cooling trend over 1998-2012 arises essentially from atmospheric internal variability and constitutes an extreme climate event. However, the observed reduction in Arctic sea ice enhances the variability of Eurasian winter climate and thus increases the probability of an extreme Eurasian winter cooling trend.


(「Geophys.Res.Lett.,42(2015)8131」のabstract)


The emergence of rapid Arctic warming in recent decades has coincided with unusually cold winters over Northern Hemisphere continents. It has been speculated that this “Warm Arctic, Cold Continents” trend pattern is due to sea ice loss. Here we use multiple models to examine whether such a pattern is indeed forced by sea ice loss specifically and by anthropogenic forcing in general. While we show much of Arctic amplification in surface warming to result from sea ice loss, we find that neither sea ice loss nor anthropogenic forcing overall yield trends toward colder continental temperatures. An alternate explanation of the cooling is that it represents a strong articulation of internal atmospheric variability, evidence for which is derived from model data, and physical considerations. Sea ice loss impact on weather variability over the high-latitude continents is found, however, to be characterized by reduced daily temperature variability and fewer cold extremes.


(「Geophys.Res.Lett.,43(2016)5345」のabstract)


Surface air temperature over central Eurasia decreased over the past twenty-five winters at a time of strongly increasing anthropogenic forcing and Arctic amplification. It has been suggested that this cooling was related to an increase in cold winters due to sea-ice loss in the Barents-Kara Sea. Here we use over 600 years of atmosphere-only global climate model simulations to isolate the effect of Arctic sea-ice loss, complemented with a 50-member ensemble of atmosphere-ocean global climate model simulations allowing for external forcing changes (anthropogenic and natural) and internal variability. In our atmosphere-only simulations, we find no evidence of Arctic sea-ice loss having impacted Eurasian surface temperature. In our atmosphere?ocean simulations, we find just one simulation with Eurasian cooling of the observed magnitude but Arctic sea-ice loss was not involved, either directly or indirectly. Rather, in this simulation the cooling is due to a persistent circulation pattern combining high pressure over the Barents-Kara Sea and a downstream trough. We conclude that the observed cooling over central Eurasia was probably due to a sea-ice-independent internally generated circulation pattern ensconced over, and nearby, the Barents-Kara Sea since the 1980s. These results improve our knowledge of high-latitude climate variability and change, with implications for our understanding of impacts in high-northern-latitude systems.


(「Nature Geoscience,9(2016)838」のabstract)

これらは後から分かったこと、という言い逃れは通用しない。
厳冬が自然の気象現象にすぎないことは基本的な考察から必然的に導かれる合理的な結論であり、それが再確認されただけである。

前章の第3節で引用した「温暖化に挑む:平均気温の伸び停滞、なぜ 解明進む『ハイエイタス』現象、再上昇へ警告も」という見出しの記事に見えるとおり、NOAAのマイケル・マクファデンは「温暖化の懐疑論者はハイエイタス現象を理由に、温暖化が起きていないと社会を混乱させようとしているかもしれない」と喚き散らしていたけれど、温暖化で豪雨だの、温暖化で竜巻だの、温暖化で猛暑だの、温暖化で厳冬だのと騒ぎ立てる木本昌秀は「温暖化が起きていると社会を混乱させようとしているかもしれない」。

2014122006

いやはや、全く人騒がせな御仁である。

14.11 冬季オリンピックの不都合な真実

ロシアのソチで2014年の冬季オリンピックが開催された際に、IPCC学派と朝日新聞は、CO2の排出(に因る温暖化)で降雪が減り、冬季オリンピックが開催できなくなる、と騒ぎ立てていた。

図14-25 2014年の冬季オリンピックを利用して朝日新聞が仕掛けた温暖化プロパガンダの一幕(「14年1月にカナダ・ウォータールー大の研究チームが発表した報告書」はコチラ

「+2.7℃」と「+4.4℃」は下図の赤線と青線。

2014022601図14-26 2014年の冬季オリンピックを利用して朝日新聞が仕掛けた温暖化プロパガンダの一幕

「東京大学大気海洋研究所」だから、「+2.7℃」の「MIROC5」は「微動だにしていない」木本昌秀の愛用している気候モデル。
第8節でも指摘したけれど、「MIROC5」は図14-11のデータを再現できるのか?
しかし、「予測」は示すけれど、その肝心の点は示さない。
再現できないから示さないのだ。
青線は言うに及ばず 、上図の赤線に科学的意味は全く無い。
図14-25は妄想にすぎない。
第4節で採り上げた2017年1月24日の朝日新聞記事は「もっとも基本的な出発点は、米国の新大統領(トランプ氏)が「気候変動は現実である」という、教育を受けていないマダガスカルの村人さえも理解していることを認めることだ」と喚き立てていたけれど、「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『2080年代にソチで冬季オリンピックは開催可能』という、教育を受けていないソチの村人さえも理解していることを認めることだ」。

しかし、認めない。
2018年の冬季オリンピックでも騒ぎ立てていた。


雪がない…米国勢練習に苦労、日本勢Uターン 平昌は?
2017年12月29日21時57分
来年2月に迫った平昌(ピョンチャン)五輪(韓国)を前に、スキーやスノーボードなど雪上競技の選手たちが雪不足に直面している。腕を磨くために欠かせない練習場所の確保も課題になりつつある。
「米国では(冬の)早い時期に練習するのが難しくなってきている」と嘆くのは、3月にスペインで行われたフリースタイルスキー世界選手権の男子エアリアルを制したジョナソン・リリス(米)だ。AP通信によると、エアリアルの米代表チームは10月からスイスとフィンランドの氷河のスキー場に遠征。12月に入り、冬本番を迎えたはずの米ユタ州に戻って練習を開始しようとしたところ、雪不足のためジャンプ台作りに苦労させられたという。
リリスは全米有数のスキーリゾート・同州パークシティーでレストランを経営。スキー場が開いている時期に年間収入の70%を稼ぐというが、「(スキー場のオープンが)毎年遅くなっている」とも。今世紀末に冬の気温が4~10度上昇するという米環境NGO「天然資源保護協議会」が描く最悪の温暖化のシナリオでは、米西部の積雪はその間に25~100%減少し、積雪期は北東部で半減する可能性があるという。
リリスは「20年もしたら雪上スポーツはなくなってしまう」。
ユタ州や隣接するコロラド州はフリースタイルスキー、スノーボードの先進地。雪不足の影響は五輪を目指す日本勢にも及んでいる。
12月に同州コッパーマウンテンで開かれたワールドカップに向け、スノーボード・ハーフパイプの日本代表チームは11月末に成田空港を出発した。ところが、現地は雪不足でハーフパイプ会場は閉鎖。予定していた事前練習ができず、一部選手はいったん帰国することになった。数日間の国内調整を経て大会直前に再渡米した2014年ソチ五輪銀メダルの平野歩夢(木下グループ)は「すぐに帰ってくることになってしまった」と苦笑いを浮かべ、「(日本で)落ち着いてしまわないよう、できるだけ体を動かしていた」と語った。
実は、五輪が開催される平昌も雪不足に悩む。韓国気象庁によると、五輪期間に当たる2月9~25日の通算積雪量は1981~2010年の平均で41.3センチあったが、過去10年に限ると同33.5センチ。積雪は年々減っており、五輪本番の雪上競技会場は人工雪がメインになる。ただ、会場周辺の露出した地面の砂が風で雪上に飛散。スキーワックスの選択にも影響を及ぼすことになり、コース上に雪があれば万事解決というほど問題は単純ではない。冬季五輪は今後、温暖化や雪不足とこれまで以上に向き合っていく必要がありそうだ。(吉永岳央)


(朝日新聞デジタル)

2018年2月27日の朝日新聞夕刊紙面より(「そんな予測をカナダ・ウォータールー大の研究チームが発表した」はコチラコチラ

前節で解説したとおり、シエラネバダ山脈の雪塊量の減少は1980年代末に起こった自然変動が原因。
「冬本番を迎えたはずの米ユタ州に戻って練習を開始しようとしたところ、雪不足のためジャンプ台作りに苦労させられた」のも、「韓国気象庁によると、五輪期間に当たる2月9~25日の通算積雪量は1981~ 2010年の平均で41.3センチあったが、過去10年に限ると同33.5センチ。積雪は年々減っており」も同じ理由。
その証拠に、北米全体、ユーラシア大陸、そして、北半球全体の積雪面積の推移を見ても、やはり、1980年代末に減少し、その後は変化なし。


図14-27 「State of the Climate in 2016」の第2章の図2.12

我国(の日本海側)で積雪が多いのは、日本海の上を寒気が流れてくるから。
逆に、朝鮮半島や中国では我国ほど雪が降らない。
「五輪が開催される平昌も雪不足に悩む」と騒いでいるけれど、北京や平昌(韓国)は、そもそも、冬季オリンピックに適さない。
にもかかわらず、しかも、「韓国気象庁によると、五輪期間に当たる2月9~25日の通算積雪量は1981~ 2010年の平均で41.3センチあったが、過去10年に限ると同33.5センチ。積雪は年々減っており」と騒いでいるくせに、中国と韓国に媚を売って、「今世紀末の『開催可能』は、ソルトレークシティー(米国)やアルベールビル(フランス)、札幌と北京、カルガリー(カナダ)、コルティナダンペッツォ(イタリア)、平昌(韓国)、サンモリッツ(スイス)などの8カ所にとどまった」と喚き立てるのだから、「冬季五輪 温暖化でピンチ」の非科学性は明白。
「もっとも基本的な出発点は、IPCC学派と朝日新聞が『《今世紀末に平昌(韓国)で開催可能》は非現実である』という、教育を受けていない韓国人さえも理解していることを認めることだ」。

朝日新聞は、2014年の2月に図14-25を使って煽り立てたのみならず、その年の秋も、金メダリストを動員して、「冬季五輪 温暖化でピンチ」を煽り立てていた。

2014103001
2014年10月28日の朝日新聞朝刊紙面より

「毎年9月末に訪れていたオーストリアの氷河は年々面積が小さくなっている。『この先温暖化が進むと、スキーは間違いなく消滅すると危機意識を持った』と言う」けれど、第8章の第2節で解説したとおり、「オーストリアの氷河は年々面積が小さくなっている」のはススと微生物が原因。
残念ながら、この選手も微生物の繁殖に貢献していたのである。
しかも、上記紙面の左の「溶けた水が水路となって流れるグリーンランドの氷河」の写真は第7章の第5節で引用した「微生物で汚れて加速 解けるグリーンランド氷河」という見出しの記事の写真と全く同じ。
オリンピックの金メダリストまで動員して、「温暖化止める 小さなことから」と喚き立てたものの、CO2が原因ではないことを露呈してしまった。

14.12 諏訪湖の不都合な真実

図14-25で見たとおり、朝日新聞は、CO2を排出し続けると長野で冬季オリンピックが開催できなくなる、と騒ぎ立てていたけれど、その前年の冬には、CO2の排出(に因る温暖化)で長野の諏訪湖の「御神渡り」が消えかかっている、と騒ぎ立てていた。


2013年1月9日の朝日新聞夕刊紙面より

「ただ、温暖化対策の国際ルール『パリ協定』の目標を達成すれば、長野やトリノなど4カ所は『開催可能』になるという」と騒ぎ立てた2018年2月27日の記事の3日前も、CO2の排出で諏訪湖の「御神渡り」が消えかかっている、と騒ぎ立てていた。


2018年2月24日の朝日新聞土曜日朝刊の別刷り「be」より

これに関しては学術論文も発表されている。


諏訪湖の御神渡り600年の記録が伝える気候変動
日本とフィンランドの定点観測記録を国際研究チームが解読・分析
2016.05.02
長野県の諏訪湖は、冬に全面結氷すると、昼夜の温度変化によって氷が収縮・膨張し、湖面に収まらなくなった氷が表面を割って、山脈のようにせり上がる。「御神渡り(おみわたり)」と呼ばれるこの現象は、神道の神が湖を渡った足跡だという言い伝えがある。少なくとも西暦1443年以降は毎年、諏訪湖のほとりにある神社の神官が、御神渡りの出現日を丹念に記録してきた。
一方、遠く離れたフィンランドでは1693年、商人オロフ・アールボムが、スウェーデンとの国境を流れるトルネ川の氷が春の訪れで解けた日時の記録を付け始めた。1715年にはロシアの侵略から避難せざるを得ず、記録は途切れてしまったが、1721年に帰郷すると記録を再開。以来、彼に続く観察者たちが現在まで記録を付けている。
近代的な観測が始まる前の気候について科学者が手がかりを得ようとすれば、使えるのは樹木の年輪、氷床コア、花粉の堆積に見られる変化など、間接的な証拠がほとんどだ。だが日本とフィンランドで長期にわたって蓄積されてきた氷の観察記録は、私たちの先祖が経験してきた気候をより直接的に教えてくれる。
結氷・解氷のリズムとCO2濃度が相関
米ウィスコンシン大学マディソン校の生態学者ジョン・マグナソン氏が、日本とフィンランドにある記録の存在を知ったのは1990年代のことだ。そこで同氏は複数の国から研究者を集めてチームを作り、北半球の2地点で付けられた気候記録を比較しようとした。
だが、長期にわたる膨大な記録について、より詳細な分析が可能になったのは最近のことだ。カナダ、ヨーク大学の生態学者、サプナ・シャルマ氏がチームに加わったことで研究が大きく前進した。マグナソン氏とシャルマ氏らの研究チームは、もろい和紙などに記された記録を翻訳し、地域の自然条件等について専門家に意見を仰いだ。加えて諏訪湖の場合には、暦を読み解くのに悪戦苦闘を強いられた。「まさしく学際的プロジェクトでした」とシャルマ氏は振り返る。
研究結果は、2016年4月26日付で科学誌「ネイチャー」のオンラインジャーナル「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載「Scientific Reports,6(2016)25061」された。それによると、産業革命以来、結氷と解氷の時期は年々変化が大きくなっている。そして諏訪湖とフィンランドの双方で、毎年の結氷・解氷のリズムと、大気中の二酸化炭素濃度との関連が次第に強くなっていることが示唆されるという。
極端な変化も最近になるほど多い。論文によると、例えば諏訪湖の御神渡り出現を記録し始めてから最初の250年間で、湖が凍らなかった年は3回しかなかった。それが1955年から2004年までの期間には、結氷しない年が12回あり、2005年から2014年までには5回あったという。
大作映画のような記録
これまで多くの科学者たちが、野鳥観察家や植物学者などが残した、気候変動の証を観察した記録をつぶさに調べてきた。1800年代半ばにヘンリー・デイビッド・ソローがウォールデン湖で書き留めた記録を見ると、現在よりもかなり遅く花を咲かせていた植物がいくつか確認できる。博物学者ジョセフ・グリネルは1900年代初めから米国カリフォルニアの野生生物を異常なほど熱心に観察したが、その結果からは、哺乳類の一部が従来の生息域から北上したり、標高の高い場所へ移動したりしていることが分かる。
これらの観察が比較的新しい時代のスナップ写真のようなものであるのに対し、日本とフィンランドの氷の記録はさながら大作映画だ。人類が長年かけて気候に与えてきた変化の物語をはるかに完全な形で伝えている。
世代を超えて静かに続けられてきたこれらの記録は、来たる変化に対処するために人間がどう力を合わせ、生き抜いていけるかの指標となる。今回の論文で、著者らは考察をこう締めくくった。「もし大気中の二酸化炭素濃度と気温が上昇を続ければ、神道が伝える神は、ある年を最後に諏訪湖を渡れなくなるかもしれない」


(ナショナルジオグラフィック)

「諏訪湖の御神渡り出現を記録し始めてから最初の250年間で、湖が凍らなかった年は3回しかなかった。それが1955年から2004年までの期間には、結氷しない年が12回あり、2005年から2014年までには5回あったという」は下図。


図14-28 「Scientific Reports,6(2016)25061」の図2より

「産業革命以来、結氷と解氷の時期は年々変化が大きくなっている。そして諏訪湖とフィンランドの双方で、毎年の結氷・解氷のリズムと、大気中の二酸化炭素濃度との関連が次第に強くなっていることが示唆されるという」けれど、産業革命は18世紀半ば以降。
ところが、18世紀前半に「extreme warm events」が急増。
第5章の第3節で解説したとおり、マウンダー極小期が終わって温暖化に転じたからに他ならない。
15・16世紀はシュペーラー極小期、17世紀はマウンダー極小期と、太陽活動の低下期が続いて地球は寒冷だったので、「諏訪湖の御神渡り出現を記録し始めてから最初の250年間で、湖が凍らなかった年は3回しかなかった」。
第12章図12-1図12-6に見えるとおり、IPCCは、「樹木の年輪、氷床コア、花粉の堆積に見られる変化など、間接的な証拠」にすぎないホッケー・スティック曲線を拠り所に、太陽活動の変動は気候にほとんど影響しない、20世紀の気温上昇は偏にCO2の排出が原因、と言い張っているけれど、「日本で長期にわたって蓄積されてきた氷の観察記録は、私たちが経験してきたホッケー・スティック曲線の非科学性をより直接的に教えてくれる」。
大げさに評価しても、CO2の排出に因る気温上昇は20世紀後半のみ。

ならば、図14-28で20世紀後半の「extreme warm events」がそれ以前よりもずっと多いのは、CO2の排出が原因か?
そうではない。
1950年以降を詳しく見てみよう。


「御神渡り」出現 諏訪湖に5季ぶり
2018年2月1日
諏訪湖で1日朝、湖面の氷が割れてせり上がる「御神渡(おみわた)り」が出現した。諏訪大社上社の男神が下社の女神の元へ向かった跡との言い伝えがある。記録、認定を担う八剣神社(長野県諏訪市)の宮坂清宮司は、氷に走る筋(亀裂)の状態や方向を改めて確認し、「(氷の筋、方向を正式決定する神事)拝観式の準備を進める」と述べた。出現は2013年1月以来、5季ぶり。
長野地方気象台によると、1日朝の諏訪の最低気温は氷点下2・7度と3月上旬並み。諏訪市豊田の湖岸で測った氷の厚さは9センチと前日を1センチ上回り、今季最大だった。
氏子総代の岩本敏雄さん(61)は「今季の諏訪湖は波の高い日が多かったが、本当に良かった」と話した。八剣神社は近く臨時総代会を開き、拝観式の日程を決める。
同神社によると、起点、終点が明確で諏訪湖を南北に走る2本(一之御渡り、二之御渡り)の筋と、東から西に向かう筋(佐久之御渡り)が交差していると判断した場合、御神渡りと認定する。今季は1月31日までに、3本の候補が確認されている。
諏訪湖では12年2月4日に4季ぶりに御神渡りが出現。13年1月22日にも2季連続で出現が認定された。ただ、その後は昨年まで全面結氷しなかったり、全面結氷しても認定に至らなかったりする「明けの海」が続いた。


(信濃毎日新聞)

「御神渡り」は90年代から激減した。
第8節で解説したとおり、1980年代末に起こった「Climate Shift」、つまり、自然変動が原因。
もちろん、ヒートアイランドの影響も大きい。
ヒートアイランドは最低気温に、それも冬の最低気温に大きく影響する。
「諏訪湖で、毎年の結氷・解氷のリズムと、大気中の二酸化炭素濃度との関連は弱いことが示唆されるという」。
その証拠に、再び図14-28を見ると、「extreme warm events」は19世紀後半の方が20世紀前半より多い。
CO2の排出が目立って増加し始めたのは20世紀に入ってからだから、CO2の排出が原因なら、そんなことはあり得ない。
「温暖化対策の国際ルール『パリ協定』の目標を達成すれば、長野やトリノなど4カ所は『開催可能』になるという」と言い立てているけれど、「日本で長期にわたって蓄積されてきた氷の観察記録は、私たちが経験してきたパリ協定の詐術をより直接的に教えてくれる」。

ここまで解説してきたとおり、異常気象とCO2排出の因果関係は弱い。
にもかかわらず、IPCC学派は尚も喚き立てている。


2016年の記録的高気温、人為的気候変動のみで説明可能 研究
2017年12月14日 17:37 発信地:マイアミ/米国
2016年に記録された、世界平均気温の過去最高値更新、アジアの猛暑、米アラスカ州沖の海水温上昇などの異常事象の原因は、化石燃料の燃焼といった人的活動に起因する地球温暖化の進行以外に説明がつかないとする研究結果が13日、発表された。
査読を経て発表された「Explaining Extreme Events in 2016 from a Climate Perspective(気候の観点から2016年の異常事象を説明する)」と題された報告書によると、国際科学者チームが発表した今回の研究結果では、気候変動がなければ発生しなかったと考えられる異常な天候事象が初めて特定されたという。
人為的な気候変動の関与についてはこれまで、特定の洪水、干ばつ、嵐、熱波などの発生確率を上昇させると考えられていたが、唯一の発生原因ではないと考えられてきた。
今回の報告書が掲載された米気象学会紀要(Bulletin of the American Meteorological Society)のジェフ・ローゼンフェルド(Jeff Rosenfeld)編集長は「この報告書は根本的な変革を示すものだ」と指摘する。
「科学者らの間では長年、人類が異常気象の発生リスクを変化させていることは知られていた。だが、人為的影響がなければそもそも起こり得なかった異常事象が多数特定されたことで、人類が新たな気候を作り出したことによって全く新しい天候を経験するに至っていることを浮き彫りにした」
報告書には5つの大陸と2つの海にわたる異常気象の分析結果27件が取り上げられた。全て査読を経たものだという。
報告書をまとめるに当たり、18か国から計116人の科学者が参加。異常事象二十数件における気候変動の関与を特定するため、過去の観測データとモデルによるシミュレーションを組み合わせて分析した。
■相次いだ記録更新
2016年は世界の平均気温が過去最高値を更新し、近現代史上最も暑い年となった。この世界平均表面温度の記録更新は「実質的な100年スケールの人為的温暖化によってのみ可能」だったと、報告書は指摘している。
アジア地域については、3月~5月にインドを襲い580人の犠牲者を出した大規模な熱波など「2016年における地域の猛暑は、気候変動がなければ起こり得なかったと考えられる」と記された。

ベーリング海に隣接するアラスカ湾やオーストラリア北部沖では、海水温度が人工衛星による観測記録が残る過去35年間で最高値となった。
報告書では、この海水温の上昇で「世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフの大規模な白化現象とアラスカ沖で過去最大規模の有毒藻の大量発生」が引き起こされたことを指摘。「観測された異常事象が自然変動だけで発生したと考えるのはかなり難しい」とした。
報告書ではさらに、2016年に亜北極帯で発生した「ブロブ」と呼ばれる暖水塊についても「人為的な気候温暖化なしでは説明がつかない」ことを明らかにしている。
この他、2015年から2016年にかけて見られたような、アフリカ南部一帯を襲う激しい干ばつの発生件数が、人為的気候変動が主な原因で過去60年間に3倍に増えていることも説明された。また、2016年に中国・武漢で発生した記録的豪雨のような異常降雨については、その発生確率を1961年当時のものと比較すると、現在の気候では約10倍上昇していることも明らかになった。
ただ、報告書によると、すべての異常気象が地球温暖化の影響を受けているわけではない。
ブラジル北東部で水不足を引き起こした干ばつなど、調査対象の異常気象事象の約20%は人為的気候変動との関連が認められなかった。
今回の研究結果は、米ニューオーリンズで開催の米国地球物理学連合年次総会で発表された。


(AFP/Kerry SHERIDAN)

「実質的な100年スケールの人為的温暖化によってのみ可能」はホッケー・スティック曲線に他ならないが、「日本で長期にわたって蓄積されてきた氷の観察記録は、私たちが経験してきたホッケー・スティック曲線の非科学性をより直接的に教えてくれる」のだから、「異常事象の原因は、化石燃料の燃焼といった人的活動に起因する地球温暖化の進行以外に説明がつかない」の非科学性は明白。
実際、前章の第7節で解説したとおり、「2016年は世界の平均気温が過去最高値を更新し、近現代史上最も暑い年となった」はデタラメ。
「アジア地域については、3月~5月にインドを襲い580人の犠牲者を出した大規模な熱波など『2016年における地域の猛暑は、気候変動がなければ起こり得なかった』」の非科学性は第6節で解説したとおり。
第11章の第11節で解説したとおり、「この海水温の上昇で『世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフの大規模な白化現象とアラスカ沖で過去最大規模の有毒藻の大量発生』が引き起こされた」も非科学的。
「アフリカ南部一帯を襲う激しい干ばつの発生件数が、人為的気候変動が主な原因で過去60年間に3倍に増えていることも説明された」の非科学性も第4節で「説明された」。
「2016年に中国・武漢で発生した記録的豪雨のような異常降雨については、その発生確率を1961年当時のものと比較すると、現在の気候では約10倍上昇していることも明らかになった」の非科学性も第1節で「明らかになった」。
「日本で長期にわたって蓄積されてきた氷の観察記録は、『Explaining Extreme Events in 2016 from a Climate Perspective(気候の観点から2016年の異常事象を説明する)」と題された報告書』の非科学性をより直接的に教えてくれる」。

14.13 知床の不都合な真実

第11章の第6節で紹介したとおり、ユネスコが「(CO2の排出に因る温暖化で)流氷が育む生態系が評価されている知床では流氷が減っている」と喚き立てていたので、言及しておこう。
根室の気温推移は下図のとおり。

2016052701
図14-29 「GISS Surface Temperature Analysis」より

鶯色の線が寒暖計の記録で、黒線はそれを加工(改竄?)した値だが、両者にそれほどの差は無いから、1990年までは鶯色の線、それ以降は黒線で考えると、1880年以降1980年代までの110年間に明確な気温上昇は認められない。
やはり、1980年代末、一気に気温が上がった。
それは自然要因の「Climate Shift」であり、CO2の排出が原因ではない。

確かに、2016年は流氷の接岸が観測史上最も遅くなった。


網走で「流氷接岸初日」、観測史上最も遅い記録
2016年2月22日 14時19分
北海道網走市の網走地方気象台は22日、流氷が海岸に到達し、船舶が航行できなくなる「流氷接岸初日」を観測したと発表した。
昨年より34日、平年より20日遅く、統計が始まった1959年以降で最も遅かった91年(2月21日)の記録を更新した。89年は流氷の接岸が観測されなかった。
網走では、陸から流氷が確認できる「流氷初日」を1月28日に観測したが、流氷は沖合で停滞していた。同気象台によると、2月に入ってから冬型の気圧配置が長続きせず、接岸に必要な北よりの風が持続しなかったことが主な要因という。
冬の道東観光の代名詞となっている網走の流氷観光砕氷船「おーろら」が今季、流氷と遭遇できたのは21日までにわずか3日間だった。22日午前の第1便に乗船した松山市の男性会社員(38)は「自然の美しさを感じた」と喜んでいた。


(YOMIURI ONLINE)

しかし、「89年は流氷の接岸が観測されなかった」。
80年代末の「Climate Shift」と見事に一致している。
流氷は北極圏の温暖化と関係しているけれど、第7章で解説したとおり、北極圏の温暖化は自然変動とCO2以外の人為的要因が主だから、CO2の排出で「知床では流氷が減っている」のではない。
知床の豊かな環境は健在である。


海の王者シャチ、根室海峡に 複数の群れに会えるかも
2016年5月28日23時13分
世界自然遺産・知床をのぞむ北海道羅臼町沖の根室海峡にシャチが集まっている。28日には、海岸近くを悠然と泳いだり、クルーズ船をくぐり抜けて船首のすぐそばに浮上したりするシャチが見られた。観光客らは目の前に現れた「海の王者」に歓声をあげていた。
クルーズ船を運航する「知床ネイチャークルーズ」の長谷川正人船長(54)によると、羅臼沖には現在40頭以上のシャチが遊泳している。この日は1.5キロほどの沖に多く見られ、出港後すぐに確認できた。複数の群れができており、7月ごろまで出合える可能性があるという。(神村正史)

2016061908
残雪の知床連山を背景に泳ぐシャチ=28日午前10時37分、北海道羅臼町沖の根室海峡、神村正史撮影


(朝日新聞デジタル)

[注1] 「Atmospheric and Climate Sciences,3(2013)291」に依れば、我国に1年先んじて、1987年から1988年にかけて、欧州でも「Climate Shift」が起こった。
それは North Atlantic Oscillation が正に転じたことと日射量の増大が重なったため。
やはり、自然要因。

[注2] 海外でも妄想をたくましくしている。


2100年、酷暑でアジアの一部が居住不能に
15億人に影響、大移住の時代がやってくるのか、最新研究
2017.8.4
このまま地球温暖化が進行すると、南アジアの一部は人が生きていけないほどの暑さに見舞われるという研究結果が発表された。最も深刻な影響を受けるのはインド北部、バングラデシュ、パキスタン南部。世界人口の5分の1に相当する15億人が暮らす地域だ。南アジアで最も貧しい地域のひとつでもあり、多くの人が何時間も屋外での厳しい農作業に従事し、自給自足に近い生活を送っている。
「彼らは気候変動の影響を受けやすい状況にあります」と、今回の研究を行った米マサチューセッツ工科大学(MIT)の環境工学教授エルフェイス・エルタヒール氏は話す。
オンライン科学誌「Science Advances」に8月2日付で発表された論文によると、このまま炭素排出量を抑制しなかった場合、数十年以内に命の危険を伴う熱波が発生し、一帯の食料供給の大部分を担う肥沃なインダス川、ガンジス川流域が壊滅的な被害を受けかねないという。
ただし、2015年のパリ協定で誓約した通りに炭素排出量を削減すれば、リスクを大幅に減らすことができる。「この地域で暮らす人々の命は、炭素排出量を削減できるかどうかにかかっています。これは抽象概念などではありません」とエルタヒール氏は話す。

人が生きていけない暑さとは
南アジアはすでに世界で最も暑い地域の一つだが、エルタヒール氏らは最先端の気候モデルを使用し、南アジアの将来の温度と湿度を予測した。米海洋大気局(NOAA)国立気象局のヒート・インデックスによると、気温34.4℃、湿度80%の場合、体感温度は約54℃となる。何らかの方法で体を冷やさなければ極めて危険とされる温度だ。
人が生きるか死ぬかに関わる暑さの指標は、気温と湿度を組み合わせた「湿球温度」で表すことができる。湿球温度が35℃(たとえば気温約38℃、湿度85%)に達すると、人体に備わる冷却機構だけでは数時間しか生きられない。今のところ、この条件を満たす気候は非常に珍しい(35℃より低い湿球温度でも命取りになることはある)。
インドでは現在、人口の約2%が32℃に近い湿球温度にさらされることが時折ある。論文によれば、このまま炭素排出量を削減しなかった場合、2100年までにこの割合が約70%に上昇するという。さらに、約2%の人は、生存の限界である湿球温度35℃にさらされるようになる。


(ナショナルジオグラフィックより)


異常気象による欧州の年間死者数、21世紀末までに50倍に 論文
2017年8月5日 20:49 発信地:パリ/フランス
地球の温暖化を抑制できなかった場合、異常気象による欧州での年間死者数は現在のおよそ3000人から今世紀末ごろまでには50倍の15万2000人に膨れ上がる可能性があると警鐘を鳴らす論文が5日、発表された。
欧州委員会(European Commission)の研究者らがランセット・プラネタリー・ヘルス(The Lancet Planetary Health)で発表した論文によると、死者数が特に上昇するとみられているのは、温暖な南欧だという。この地域では温暖化による年間死者数が現在の100万人中11人から約700人に増加するという。
そうした死者を出す主な要因となるのは熱波で、将来的には気象関連の死因のおよそ99%は熱波になるとしている。熱波による現在の年間死者数はおよそ2700人だが、2100年までには15万1000人を上回る可能性もあると論文は述べている。さらに、「地球温暖化を緊急事態として受け止めず、適切な対策を取られなければ、今世紀末までに欧州では年間約3億5000万人が有害な異常気象にさらされる恐れがある」としている。
論文では、熱波による死者数は5400%増、沿岸部の洪水では3780%増、森林火災では138%増、河川の氾濫では54%増、暴風では20%増になると予測されている。


(AFP/Mariette Le Roux)

第6節で解説したとおり、インドでは乱開発が原因で土地が乾燥し気温が上がっている。
にもかかわらず、全く非科学的な「気候モデルを使用し、南アジアの将来の温度と湿度を予測し」て、「この地域で暮らす人々の命は、炭素排出量を削減できるかどうかにかかっています。これは抽象概念などではありません」と喚き立てるのは、環境破壊から目を逸らし、インドの民を苦しめる犯罪的行為以外の何物でもない。

[注3] 「天声人語」が「航空機が飛びにくくなるため欠航が出た地域もある」と騒ぎ立てているのは、これである。


2017年7月15日の朝日新聞朝刊1面より「(当該論文は「Climatic Change,144(2017)381」)

「米アリゾナ州フェニックス」が、砂漠地帯であるにもかかわらず、ジェット機が飛び通うほどの都会になっているのは、地下水を汲み上げて使っているから。
しかし、第11章の第8節で解説したとおり、米国では地下水の汲み上げで帯水層が枯渇しつつある。
その結果、一帯がますます乾燥化し、気温が上がっている。

[注4] もちろん、「『温暖化』こそが、寒い冬の要因の一つ」と言い張っているのは、「微動だにしていない」木本昌秀だけではない。
彼らの論文は2番煎じにすぎない。


春の寒さ、北極圏の海氷の縮小が原因か
Daniel Stone
for National Geographic News
March 27, 2013
北半球では、春分から1週間以上過ぎても通常より低い気温が続いている。これに関して気象学者らは、海を覆う氷の減少が原因ではないかとする最近の研究を指摘している。
アメリカ国立雪氷データセンター(NSIDC)の撮影によると、2012年秋は北極圏を覆う氷の面積が記録的に小さかった。そして現在のデータによると、最近記録された海氷面積の年間最大値は人工衛星の観測史上、6番目に小さいという。
地球温暖化による北極圏の海氷の減少のため、大気の循環が変化して雪と氷が増大すると気象学者のリュー・ジーピン(Jiping Liu)氏は説明する。リュー氏はこの問題に関し、2012年に「Proceedings of the National Academy」誌で発表された研究「PNAS,109(2012)4074」を主導している。
これは理解しにくいかもしれない。地球の温度調節装置とも言われる世界最北地域における氷の減少は、普通に考えれば、世界中の気温低下ではなく、気温上昇の兆候ではないのだろうか。
しかし、気象はそう単純ではない。海を覆う氷が大きく失われると、北極の風に対する制約が小さくなる。すると、北半球の大部分の気象を左右する冷たい大気であるジェット気流が徐々に南下し、北極からの冷たい大気がより赤道に近づく。その結果、通常より強烈な寒さが長期間にわたり春を襲うことになる。
◆原因は海氷
リュー氏のチームは、全世界的な気温の低下を説明しようとして、推論によって北極の氷の融解に行き着いた。
「過去数年の冬は、アジア、北米およびヨーロッパの広い地域に、こうした気温低下と平均以上の降雪をもたらした」と、ニューヨーク州立大学オールバニ校のリュー氏は語る。
「その原因を求め始めると、われわれの調査結果は、北極の氷の減少のせいではないかと示唆していた」。
この問題には湿度も関係している。通常なら北極の氷に閉じ込められている水分子は、液体になると蒸発して雨になる。
氷の減少によって開けた海域が増大することで、水蒸気は大気に取り込まれ、雪になる水分が増えてゆく。北極の氷は実質的に、解けると世界各地の雪にかわるのだ。例えばインディアナ州やミズーリ州では先週、この時期としては記録的な降雪を記録した。
◆荒ぶる気候
地球の一部の変化が世界中に予想外の気候を引き起こすことについては、ほかにも似たような研究がある。
米国海洋大気庁(NOAA)が2012年に公開した研究では、海氷の減少と大気中の温室効果ガスの増加が、より暑い夏につながる可能性があると示唆されている。
この研究チームは、「シミュレーションは、大気中における温室効果ガスの濃度が増大した結果、21世紀はこうした夏季の高い気温が強まる」と率直に断言している。
北極の氷は同じように縮小を続けていたのに昨年の北米はなぜ暖冬になったのかなど、年ごとの異常についてはまだ理由が明らかになっていない。
2012年の温暖な冬は各方面で、北大西洋振動と北極振動の予想外の変化のためだとされている。
このような季節の気まぐれはこれからも起こるかもしれない。しかしリュー氏らは、北極、そして地球全体の温暖化が続く一方で、これまでより寒く長い冬が増えるのではないかと考えている。


(ナショナルジオグラフィック)

しかし、コチラの記事に見えるとおり、この論文の第2著者「Judith A. Curry」は、その後、IPCCに対する批判的姿勢を強め、ついに、学生に正しい指導ができなくなったとして、研究職を辞してしまった。
気候学では温暖化を煽り立てれば研究職に与れるが、そうでなければ、研究職に就くのは困難なのだ。

[注5] 但し、人為的要因は全く関係ない、とも言い切れない。
図14-23の(a)を見ると、アラル海周辺が「厳冬」になっているけれど、それはアラル海の消滅が原因。


世界で4番目に広かった湖「アラル海」、ほぼ消滅
2014.10.01 12:36 JST
かつて世界で4番目に大きな湖だった「アラル海」が過去14年で縮小を続け、有害な砂をまき散らす広大な砂漠と化している。米航空宇宙局(NASA)はこのほど、湖の縮小規模を示す画像を公開した。
アラル海は中央アジアのカザフスタンとウズベキスタンの国境をまたぐ地域にあり、現在は元の湖の中心だった部分が「南アラル海」と呼ばれている。縮小は今年に入ってピークに達し、南アラル海の東側の部分が完全に干上がった。
NASAによると、アラル海には1960年代までアムダリヤ川とシルダリヤ川の2つの川が注ぎ込み、雪解け水や雨水が流れ込んでいた。しかし旧ソ連が60年代、農業用水を確保するため、この2つの川の流れを変え、水を運河に流入させた。
この影響でアラル海は縮小を始め、塩分濃度が上昇。肥料や化学物質で汚染された湖底が露呈した。この土壌が風に吹かれて周辺の耕作地に広がったため、耕作用にさらに多くの水が必要になったという。
水位の低下に伴いこの地域の気候も変化した。気温の変化を和らげてくれる水がなくなったため、冬は一層寒く、夏は一層暑くなったとNASAは解説している。


(CNN)

その影響は周辺にも及んでいる。
それが「ユーラシア大陸中央部では厳冬の頻度が増えた」一因。
それも人為的な気候変動だけれど、CO2の排出が原因ではない。
近年の気候変動(雪の減少や厳冬と豪雪)は自然要因とCO2以外の人為的要因が主であり、CO2の影響が弱いことは明白。

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