「地球温暖化懐疑論批判」の「不都合な真実」(10)

注) 当投稿を含む”「地球温暖化懐疑論批判」の「不都合な真実」”シリーズの内容は、右側のサイドバーにアップロード(カレンダー、「最近の投稿」、「アーカイブ」の下)している”「地球温暖化懐疑論批判」の不都合な真実”にまとめ直しました。今後はそちらをご覧ください。画像をクリックするとPDFが表示されます。全60ページですので、ダウンロードすることをお勧めします。ファイルサイズは2.8MB弱です。

今日今晩は。「国際環境NGO(嘘)RealCrazyClimate」の会員某です。
「地球温暖化懐疑論批判」の「不都合な真実」(9)の続きです。

前回、「地球温暖化懐疑論批判」が氷期・間氷期サイクルの気温データを隠蔽したことを説明しましたが、このペテンは「議論31」においても利用されているのです。其処では「人類社会にとって寒冷化の方が問題である」という批判に対して次のように反論しています。


約2万年後に起こるとされている氷期の到来と、100年以内の温暖化とどちらを想定して将来に備えるべきかは明らかである。


(64ページ左の下から3行目)

もう一度、氷期・間氷期サイクルの気温データを確認しましょう。

図1 南極ボストーク基地付近のアイスコアから得られたCO2濃度と気温

この図から次のことが判りますね。

(1) 約10万年周期の長期的な気候変動があること。
(2) この長期的な気候変動においては、始めの1万5千年~2万年を経た辺りで気温がピークに達すること。
(3) ピークの直前直後では気温は急激に増減すること。
(4) 現在は最終氷期が終わって約2万年経っていること。

ですから、温暖化どころか、全く逆に、大寒冷化へのターニングポイントが迫っている、しかも、その後は急激に寒冷化すると考えても何ら不思議ではありません。「地球温暖化懐疑論批判」は懐疑論に対して「非常にミスリーディングなものである(14ページ右の最下行)」だの、「これも非常にミスリーディングな議論である(39ページ左の1行目)」だの、「非常にミスリーディングなものである(56ページ左の上から8行目)」だのと罵り散らしてますが、「2万年後に起こる」という主張は「ミスリーディング」を通り越して「ミステリー」と言わざるを得ません。実のところ、このミステリーの拠りどころは次のシミュレーション唯一つです。

図2 The Start and End of Our Interglacial より

横軸の目盛0は現在。マイナスは過去、プラスは未来で、千年単位で目盛ってあります。縦軸は北半球に存在し得る氷の体積。目盛が上下逆転していることに注意してください。要するに、グラフが上がるほど温暖で、下がるほど寒冷ということです。「地球温暖化懐疑論批判」は2万年と言ってましたが、グラフを見れば判るとおり、実は、間氷期は向こう5万年続くという結果になってます。こんなところにも人為的温暖化論者の「ミスリーディング」が見事に露われていて、苦笑してしまいますが、注意すべきは、前回の間氷期も5万年以上続いているということです。何のことはありません、このシミュレーションでは間氷期は常に5万年以上なのですよ。もちろん、それは図1のデータとは相容れません。「議論14」において氷期・間氷期サイクルの気温データを隠蔽したもう一つの意図は、図2の「ミスリーディング」なシミュレーションを正当化することにあったのです。しかし、「地球温暖化懐疑論批判」は「議論7」において何と言ってたでしょうか。既に「地球温暖化懐疑論批判」の「不都合な真実」(6)でも採り上げましたが、もう一度見てくださいね。


なお、気候変動を予測する気候モデルは、まず過去および現在の事象(例:様々な要因による温度変化)を事後的にうまく再現できるかどうかによって検証される。


(20ページ右の上から5行目)

また、「議論17」では次のように言ってました。


しかし、このような議論は、直感的に考えておかしく、観測事実によっても否定されている。


(40ページ左の上から7行目)

「過去および現在の事象を事後的にうまく再現できない」、すなわち、「観測事実によっても否定されている」図2のシミュレーションを盾に「2万年後に起こる」などと喚き散らしておきながら、よくもこんなことが言えますね。「地球温暖化懐疑論批判」の著者たちは「直感的に考えて頭がおかしい」と思いますが、人為的温暖化論者が図2の「ミスリーディング」なシミュレーションを真に受けているということは、彼らが自画自賛する気候モデルも図2と同様に「非常にミスリーディングなものである」ということに他ならず、従って、図2の結果と同様、人為的温暖化説自体が「これも非常にミスリーディングな議論である」ことは明らかでしょう。

人為的温暖化論者は醜態を曝け出した挙句、もはや後がなくなりました。彼らに残された唯一の手段は、「合意」とやらをひけらかすことです。既に「地球温暖化懐疑論批判」の「不都合な真実」(3)及び前回でも採り上げましたが、もう一度見てください。


少なくとも世界および米国内のアカデミアにおいては「合意はある」とする方が状況認識としては正確である。一方、いわゆる懐疑論者は少数派であり、かつ全く分野が異なる専門外の研究者あるいは非研究者である場合が少なくない。


(2ページ左の下から13行目)

しかしながら、図2を真に受ける科学者こそ「少数派」にすぎないことは自明であり、図2のような結果に「アカデミアにおいては合意はある」はずもないでしょう。にもかかわらず、わざわざそんな論文を持ち出してきたということは、人為的温暖化論者の言い張る「合意」が虚構にすぎないことを露呈してしまったと言えます。

さて、「地球温暖化懐疑論批判」は図2唯一つを論拠に、温暖化対策を正当化しようと謀ったわけですが、そのくせ、「議論22」ではこんなことをのたまってました。


一般に、IPCCに対する反論の中には、IPCCの結論に反する研究を一つ二つ例示して詳しく解説するという手法をとるものがある。しかし、例示された研究が、IPCCの結論を導いた多数の研究を凌駕する説得力を持つかどうかを吟味しなければ科学的な議論とはいえない。


(48ページ左の1行目)

あのね~。図1の上半分だけを示して、下半分は隠した挙句に、データに「反する研究を一つ二つ例示して詳しく解説するという手法をとる」のはアンタらでしょ!しかしながら、逆に言えば、「地球温暖化懐疑論批判」は「科学的な議論とはいえない」ことを認めてしまったわけです。

御後が宜しいようで。

ドイツ気象機関による本日の放射性物質拡散予報(クリックするとアニメーションします)

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