学に寄す

シューベルト「楽に寄す」

今日今晩は。
「国際環境NGO(嘘)RealCrazyClimate」の会員某で~~~す。

5月20日の投稿にコメントを頂いたので、以前の投稿の訂正と補足をかねて、少し私見を。

4月16日の投稿の図2を見ると、「ARGOの導入で21世紀になって、やっと的確になった」2003年以降は顕著な海洋貯熱が観測されていない。
2003年以降、海から大気に熱が放出されたのなら、気温は著しく上がっているはずだけど、気温上昇は停滞しているのだから、海洋貯熱はもっと多かったはず、とは言えない。
2003年以降のCO2排出はそれ以前よりも加速しているのだから、IPCCの人為的温暖化説が正しいのなら、2003年以降の10年間はそれ以前の10年間よりも海洋貯熱が加速しているはずだけど、逆になってるんだよ。
「ARGOの導入で21世紀になって、やっと的確になった」のなら、2003年以前の10年間のデータには疑問符が付くんだね。
それは「IPCC第5次報告書の市民向け要約」の図11-14からも言える。
自然要因を除けば1993年以降は気温が上昇していないのだから、1993年以降の10年間に海洋貯熱が加速するはずがない。

海面上昇の最大要因は海水の熱膨張だから、海洋貯熱量が1993年以降の10年間に加速し、その後の10年間は減速していたのなら、海面も同様の変動をしているはずだけど、5月15日の投稿で採り上げた論文は、逆に、「海面上昇は加速」と言い立ててた。
全く整合性がねえな。
そこで、補足情報。
AFPの記事には「鉛直陸地運動と呼ばれる重要な変数が考慮されていない」と、natureasia.comの記事を見ても、「土地垂直変動(VLM)を考慮に入れていなかった」と書いてるけど、そんなことはねえ。

2015052401図1 「Annu.Rev.Mar.Sci.,5(2013)21」より

5月15日の投稿で採り上げた論文のグラフを見ると、「using GIA」「using GPS」と記してるけど、上のグラフにも「GIA-corrected」「GPS-corrected」と書いてるじゃねえか。
このレヴュー論文の著者の一人である Anny Cazenave は、「過去10年間での海面上昇率が、その前の10年間に比べて著しく低減していたとの結果が発表された」論文、Nature Climate Change,4(2014)358 の著者の一人だから、「その前の10年間に比べて著しく低減していたとの結果」も「土地垂直変動を考慮に入れて」いるはず。
そうすると、5月15日の投稿で採り上げた論文は人工衛星のデータの方を修正した、ということになる。
実際、natureasia.comの記事には「人工衛星による海水準の測定結果の不正確な点を明らかにし、補正した」と書いてる。
けど、人工衛星は海洋の海水準を測定しているのだから、「土地垂直変動」は関係ないはず。
さらに、AFP記事には「衛星データが収集された最初の6年間の1993年~1999年が、これらの補正による影響を最も大きく受ける期間であることも判明」と書いてたけど、下図を見ると、TOPEXとJason-1の双方が稼動していた期間、双方の海面上昇はほぼ一致しているから、Jasonが正確ならTOPEXも正確なはず。

2015052402図2 「Oceanography,24(2011)122」より

最近の、しかも、衛星観測に基づいたデータですら、こんなんだから、過去の気温測定を疑わしく思うのは当然で、しかも、昨年12月25日の投稿で解説したとおり、「(人為的)地球温暖化の影響は高緯度ほど大きい」はずだから、20世紀後半の北半球高緯度は20世紀前半よりも著しく温暖化しているはずなのに、1940年前後と現在の気温は殆ど同じだから、「温度データの信頼性に根本的な疑問あり」と考えるのは当然でしょうな。

けど、1980年以前になるとデータは限られるから、そして、科学者なら、たとえ疑問符が付いても、その限られたデータに基づいて議論せざるを得ないから、20世紀後半の急激な温暖化の半分はCO2に因る、という以上の結論は導けないんですよ。
2012年2月1日の投稿でも言ったけど、IPCC党を叩きのめすためには、連中と同じ土俵に上がらなければならない。
連中を土俵下に突き落とすためには、「20世紀後半の温度データをもとにした議論」を避けることはできないんだね。
もはや、IPCC党は「毒を食わば皿まで」の気になってるから、こちらも「毒を食わば(=IPCCを叩きのめす)、皿(=「20世紀後半の温度データをもとにした議論」)まで」の覚悟が必要。
それに、「これまでのIPCC報告において、この部分は人為起源の二酸化炭素の増大が原因で間違いない、と言われ続けてきた」にもかかわらず、人為的排出CO2の寄与はその半分だけと言われたら、その方が一般市民にはインパクトがあるんじゃないかな?

「『地球温暖化論のウソとワナ』は、2015年はじめに大新聞の懺悔からはじまる話」というのは興味深いけど、実を言えば、私めはその手の「懐疑論本」を一冊も読んでない。
地球温暖化懐疑論批判」の「議論27」を見て、じゃあ、飽和するか否か、自分で調べてやろうじゃねえのと思って、調べてみたら、「STOP THE 温暖化詐欺」の始めの数章で解説しているとおり、飽和することが分かって、コヤツら嘘書いてやがるな、と思ったのが私めの出発点ですわ。
で、4月10日の投稿で紹介したとおり、やはり、私めが正しかった。
(実際は、それ以前に、増田耕一の破廉恥で醜悪極まる捨て台詞を見て、私めの正しさを確信したけど。)
もちろん、飽和するからと言って、現在が飽和に近いとは限らないけど、「温暖化対策の愚」と「ホッケー・スティック曲線の虚実」で解説しているとおり、また、「IPCC第5次報告書の市民向け要約」の図11-7以下で解説しているとおり、20世紀前半の気温上昇が自然要因であることは明白で、CO2に因る気温上昇は最大でも0.4℃だから、飽和に近いことが分かるんだね。
つまり、「20世紀前半の温度データをもとにした議論」でも、「20世紀後半の温度データをもとにした議論(=『20世紀後半が急激に(unprecedented)温暖化したのはCO2が原因』)自体が適切と言えない」ことが分かるんだよ。

もちろん、「温度データの信頼性に根本的な疑問あり」だから、CO2に因る気温上昇はもっと低いのではないか、という考えを否定はしませんですよ。
5月14日の投稿で「20年周期のPDOだとすると、1940年から60年までの20年間は気温が上昇し、60年から80年までの20年間には気温が低下し、80年から2000年までの20年間は再び気温が上昇した、と解釈できます」と言ったけど、「20年周期」じゃなくて、40年周期でしたね。
ボーンヘッドでした。
テヘヘ。
そうすると、PDOは関係ない、ということになりますな。
そこで、我国の気温(2月21日の投稿の図5)を見直すと。
気象庁は、赤線を引いて、人為的温暖化を演出してるけど、観測値の左端と1980年代中頃を直線で結べば、高々0.3℃ほどの上昇であり、上でも述べたとおり、20世紀前半の気温上昇は自然要因だから、その大半も自然要因。
その間の激しい気温の上下も、もちろん、自然変動。
(PDOではないとなると、1960年前後の変動の原因自体は不明ですが。)
その後、1980年代末に、急激に気温が上昇したけど、4月17日の投稿で指摘したとおり、それも自然要因の「Climate Shift」
その後、1990年以降、気温は上昇していないけど、都市化で温暖化していることを差し引けば、むしろ、気温は下がっているはず。
そうすると、我国の気温にCO2の影響は殆ど見えない、ということになるわけで、CO2の影響はもっと弱いのではないか、と考えるのは理の当然だね。

けれど、CO2に因る気温上昇が0.4℃だとしても、3月6日の投稿の(2)式で計算したとおり、「気候変動対策(GHGの排出削減)をまったく行わなかった場合」でも、産業革命時からの気温上昇は1℃未満に収まるのだから、それだけでも十分じゃないかな。
昨年1月15日の投稿で紹介したとおり、IPCC第5次報告書政策策定者向け要約の執筆者である江守正多が「だからこそわれわれ全員が考える必要があります。どのような選択をするかを決めるのは、一義的には政治の責任かもしれませんが、それは政治家に任せればいいということではありません。われわれ全員がどんな選択に『賭ける』かを考え、社会全体の意志として進むべき道を決めていかなくてはならないのです」だの、昨年2月26日の投稿で紹介したとおり、海洋開発研究機構の連中が「地球が将来どのような気候になるのは科学者ではない。地球に暮らすすべての人々の意思、そして、行動が決めるんです」だのと喚いてたけど、そして、Timothy Lenton なるお調子者は、2度目標じゃあ不十分ですぅぅぅ~、と泣き喚いてたけど、気温上昇が1℃未満に収まるのなら、「何兆円もの血税を本当に払うのか」と市民に問えば、否!、と答えるはずだから。
しかも、4月23日の投稿で解説したとおり、気温上昇が1℃未満なら、我国が温暖化対策を講じる義務は全く無いと知れば、一銭足りとも血税を払わない、環境研究所も海洋開発研究機構も我々の血税を使うな、と答えるはずだから、ね。

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